散歩の時に他の犬とあっても近寄らない、逃げる、吠える、伏せる…。ドッグランでは飼い主さんから離れない、逃げる、吠える、伏せる…。

そんなワンコはいませんか?

もしくは他の犬に対して全く興味がなさそうで、遊びもしなければ見向きもしない。

そんな家のワンコを見て、仲良くさせたいのに犬嫌いなのかしら?なんてお困りの飼い主さんもいるのではないでしょうか。今回はあまり犬と遊ばないワンコの心理から、犬の社会化について考えてみましょう。

犬の社会化

犬が他の犬に対して過剰な反応を見せる、もしくは全く興味を示さない、これらは「犬の社会化」がうまくいかなかったことが一因であると考えられます。

犬の社会化とは、「生後3週齢から13週齢」までの「社会化期」と呼ばれる時期に「外の世界の刺激」にさらすことで養われます。犬の場合は”人間社会”と”犬社会”、その両者における社会化が必要だといわれています。

人間社会での社会化

こちらの人間社会における社会化とは、人間社会で生活する上で必要な社会性を身に着けることをいいます。社会化期に人間と触れ合い愛情を受けることや、人間社会のルールを覚えさせるしつけなどによって養われていきます。保護犬などで極端に人間を怖がる場合や、しつけがされずに人間社会に適応できていない(させてもらえなかった)犬は、この社会化ができていないと言われたりします。

犬社会での社会化

犬社会における社会化はまさに「犬」と触れ合うことで養われます。生後13週齢案では親や兄弟姉妹犬と離してはいけない、というのは、この犬の社会化を育成する意味でも大変重要なことなのです。社会化期に十分に親兄弟を含む「他の犬」と関わら(れ)なかった犬は、極度に他の犬に対して反応をしてしまいます。犬社会での社会化ができていない、ということになります。

社会化ができていない、とは

社会化ができていない場合、どのようなことになるのでしょうか。それが初めに紹介した「他の犬に対して過剰な反応を見せる」もしくは「全く興味を示さない」といった行動に繋がります。(人間社会における社会化ができていない場合、人間に対しての行動)

社会化期に行動を制限され、「自分の家」以外の刺激にさらされなかった犬は、成犬になった際に過剰反応を起こしてしまうのです。

犬社会化における社会化の方法

社会化が必要だとはいっても我が家のワンコはもう成犬、社会化期を過ぎてしまったら取り返しがつかないのか?というと、そういうわけではありません。時間はかかりますが、犬の社会化を促すことは成犬になってからでも可能です。

犬社会での社会化は、犬同士で遊ばせることで解消されます。この際に接するのに一番適した相手は「避妊、去勢済みの友好的でしっかり社会化されている成犬」だといわれています。こういった犬を探して、少しずつ遊ばせてもらえるように飼い主さんに協力をお願いしてみてください。

多くの犬に会わせる、攻撃的な犬に会わせる、やんちゃ過ぎる犬に会わせる、といった行為は逆効果になる可能性があるため、注意しましょう。短い時間から、少しずつ、「犬に慣れさせる」ことから始めましょう。

本当にその社会化は必要か

犬の社会化についてお伝えしましたが、1点ご注意いただきたいのが「本当にその犬に社会化が必要か」という点です。本当に全部の犬と仲良くする必要があるのか、それは人間の都合になっていないか。

犬は飼い主さんの他には仲良しの犬が数頭いれば十分だといわれています。散歩に行けないほど怯えたり、攻撃的になるのは問題ですので、その点は社会化が必要だと思います。しかし、他の犬と遊ばないと可哀想だから、あの犬と遊ばせたいから、と人間の都合や思い込みで社会化を促す必要はありません。

逆に他の犬と触れ合わせることで、怖い思いをさせて更にトラウマとなったり、怪我をすることもあります。問題なく散歩ができており飼い主さんと頻繁に遊んでいる、もしくは他の犬に興味を示さなくても過度な反応もしない、といった場合であれば、無理に社会化を促す必要がないことは前提として覚えておきましょう。大事なのはその犬が「心身ともに健康な状態」であるかどうかで、飼い主さんがどうしたいかではありません。

まとめ

犬は人間社会と犬社会の両方において社会化が必要であり、その社会化も人間のさじ加減で決まることを考えると、改めて犬と暮らすことの責任を感じますね。

犬にも生まれ持った性格がありますので、犬が健康な状態であれば、他の犬と遊ばないことを大きな問題ととらえる必要はありません。もちろん遊びたいのに遊び方がわからない結果として問題行動を起こしている場合には、少しずつ犬同士の遊び方を学ぶ機会を設けてあげてください。

大事なのは「犬が心身共に健康な状態」か、ということを忘れずに、共に健やかに暮らしていけることを願っています。