日本代表“FW9人サバイバル”勃発 運命の2連戦へ「名前だけでプレーする選手はいない」

写真拡大

W杯出場を懸けた豪州&サウジ戦へ、ハリルホジッチ監督がFW陣を大量招集

 日本代表はロシア・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のラスト2試合、本拠地オーストラリア戦(8月31日)と敵地サウジアラビア戦(9月5日)に向けて、27人の選手を招集した。

 そのなかで注目は、3つのポジションを9人の選手が争うと予想されるFWのレギュラー争いで、ここでは激しいサバイバルが展開されそうだ。

 バヒド・ハリルホジッチ監督は4-2-3-1システムを基本として戦い、1トップと左右両ワイドにFW登録の選手を配置している。指揮官はメンバー発表会見で「今回、ご覧のとおり9人のFWを呼んでいる。そのなかから全員を見た上でスタメンを決めていきたい」と語っている。ふるいにかけられる選手は、果たして誰になるのだろうか。

 特に注目が集まるのは1トップの争いか。ハリルホジッチ監督の下では負傷明けのFW大迫勇也(ケルン)の先発起用が続くが、指揮官は「名前だけでプレーする選手はいない、コンディションの良い選手を使うと言ってきた」と、これまでの起用方針から初招集のFW杉本健勇(セレッソ大阪)、そして過去二度のW杯出場経験を持つFW岡崎慎司(レスター)の3人のうち、誰がピッチに立ってもおかしくないと強調している。

 大迫はチーム練習に復帰してまだ日が浅いが、「メディカルの報告を受けたが、我々からもクラブからもポジティブだ。その前の段階で彼はプレシーズンの準備もしっかりしてきている。トップフォームを早めに取り戻せる状態にある」と変わらぬ信頼を表明。その一方で「開幕から2戦連続で点を取っている岡崎の状況は嬉しい」、「(杉本は)少し波はあったが、こういう風に呼べるのは嬉しい。サッカーの高い質、テクニックも持っている選手だと信じている」と、クラブで好調を維持する岡崎と杉本も高く評価している。

 過去の実績を踏まえれば大迫と岡崎に分がある状況だが、指揮官は「今回は杉本がいるが、非常にコンディションが良くて入ってきた。大迫や岡崎よりコンディションが良いということを見せれば、試合に出るかもしれない」と、J1で14得点をマークしている杉本への期待を明かしている。

左サイドは原口に乾と武藤が挑む構図

 両サイドの争いも、やはり過熱している。右サイドは全くタイプの異なる3選手が名を連ねているが、やはり本田の復活がポイントとなりそうだ。進境著しいFW久保裕也(ゲント)が昨年11月以降は一番手となっているが、今夏パチューカに移籍した本田は22日の新天地デビュー戦でいきなりゴールを決めている。ハリルホジッチ監督は「たくさんのゲームをプレーしてきているわけではない。(香川)真司と同じように直接見てどのような状態かをチェックして、どんな役割を与えるか考えたい」と慎重に構えている。スピードスターのFW浅野拓磨(シュツットガルト)はジョーカーとしての起用が多いだけに、試合が停滞した際の起爆剤として存在感を発揮しそうだ。

 左サイドはFW乾貴士(エイバル)とFW武藤嘉紀(マインツ)が、ハリルジャパンで不動の地位を築くFW原口元気(ヘルタ・ベルリン)に挑む構図となる。ハリルホジッチ監督は去就問題が浮上し、クラブでの出場機会が減っている原口について「ポジション、コンディションを取り戻すのに頑張っているところ」と説明。「彼は常にフィジカル的に良い状態であると毎回見ている」と、コンディションの良さについて確認しているが、乾と武藤が調子を上げているだけに、原口もあぐらをかいて座っていることはできない状況だ。

 ハリルホジッチ監督は「サムライのスピリットが必要だ」と、選手たちを鼓舞している。W杯出場権獲得に王手をかけているなか、アタッカー陣の熾烈なポジション争いにも注目が集まりそうだ。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images