歴史的な初勝利でロシアへの道を切り開く。日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督は24日、都内のJFAハウスで記者会見を行い、31日のW杯アジア最終予選・オーストラリア戦(埼玉)、9月5日の同サウジアラビア戦(ジッダ)に臨む日本代表メンバー27人を発表。勝てば6大会連続6回目のW杯出場が決まるオーストラリア戦へ、「ただのサッカーの試合ではない。愛国心や誇り、たくさんのものがこの試合には絡んでくる」と強い決意を口にした。

 オーストラリアとは過去のW杯予選で5分2敗と、いまだ勝ったことがない。南アフリカW杯予選ではホームで0-0、アウェーで1-2、ブラジルW杯予選ではホーム、アウェーともに1-1、今予選でも昨年10月11日にアウェーで対戦し、1-1の引き分けだった。「W杯予選ではオーストラリアに勝ったことがないという話は聞いている。しかし、すでに(アウェーでの)一戦目で勝つ可能性があった」。指揮官はそう指摘したうえで、「歴史に残る試合にしたい。W杯出場を決める試合。オーストラリアに対する初めての勝利。それをチャレンジとして捉えたい」と力説した。

 アジア最終予選も2試合を残すのみとなり、日本はあと1勝でW杯出場を決めることができる。しかし、オーストラリア戦で引き分け以下に終わった場合、W杯出場は敵地でのサウジアラビア戦に持ち越しとなり、その結果次第ではプレーオフに回る3位に転落する可能性もある。ハリルホジッチ監督は6月13日のイラク戦(1-1)後の記者会見の時点で「オーストラリア戦が決勝戦になった」と位置付けていた。

 勝てば天国、負ければ地獄の大一番。それでも、そうした重圧を悲観的に捉えるのではなく、あくまでポジティブに考える必要性を強調した。「選手には楽観的な見方を伝えたいし、勝利を求めたい。この状況を恐れずに乗り越えないといけない。アウェーでも(オーストラリアに対して)困難な状況をつくることができた。なぜそれがホームでできないと言えるのか。できないことはない。サポーターがつくる素晴らしい雰囲気の中で、できないはずはない」。指揮官の言葉にも自然と熱がこもる。

 すでにチケットは完売。超満員の埼玉スタジアムでW杯出場を決めることができるか。「我々のホームである埼玉で、素晴らしい雰囲気の中で戦う試合になる。この試合はサポーターの応援を必要としている。大きな障害が立ちはだかっているが、全員が一体となっていけば、サポーターと一つになっていけば、必ずそれを乗り越えて勝利をつかめると思う」。ホームの後押しに期待するハリルホジッチ監督はそうサポーターに呼びかけると、選手に対しても「この試合では選手に侍になってもらわなければならない」「侍のスピリットが必要だ」と繰り返し、揺るぎない覚悟を求めた。

(取材・文 西山紘平)


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