どんな仕事をしている人でも、失敗はつきものですよね。しかし、その失敗を恐れてばかりいては新しいことにチャレンジできなくなるどころか、大きな決断を迫られるシチュエーションでは慌てているだけで良い解決方法を考えることもできなくなってしまいます。無料メルマガ『ビジネス真実践』では、著者で営業戦略・マーケティング戦略コンサルタントの中久保浩平さんが「失敗を恐れずにチャレンジできる」ような人間になるためのちょっとしたコツを伝授しています。

失敗を恐れずに挑むには?

「なにごとも失敗を恐れずに挑みましょう」などということがよく言われたりします。確かにそうです。そうなのですが、誰しもがそのことは十分に分かっています。十分に分かっている上で、現実の仕事の中で、どっちに転ぶか分からないような決断をしなくてはならないことであったり、行動を取らなくてはいけなかったりしています。

そんなときに、「失敗を恐れてはいけない」とは考えるものの「そんなこと言われてもなぁ〜」というような感情も生まれてくる。なんてこともあるのではないでしょうか? 「失敗しても大丈夫だ」などと思っていると本当に失敗してしまうイメージが浮かび、そっちの方向へ向いてしまう可能性が高まるからです。

正直いって、失敗しても大丈夫、なんていう心持でいられるのは肝が据わっている人でないと中々難しいことなのです。誰しもが大丈夫なんてことはないのです。しかしながら、仕事、ビジネスをしている以上、大小に関わらず、失敗を恐れずに前へ進まないといけない場面も多々あります。それでは、肝が据わっていなくても失敗を恐れずに挑めるにはどうすればいいのでしょうか?

私の中で1つ工夫していることがあるとすれば、1つの取り組みに対して失敗の許容範囲を明確にしておく、ってことがあります。

そもそも失敗には小さなミスから致命的な大きなミスまで様々です。失敗を恐れてしまうというのは、何か決断や行動をした後に大きなダメージが残る、最悪の状態というようなことをイメージしがちです。逆に成功イメージは、やったあとの結果が非常に良いというものですよね。この振り幅を左右対称に明確(メーターのように)に位置づけして、その中間点に当たるところを失敗と成功の境目としておきます。この境目を中心に、その取り組み過程が現時点でどちらに針が傾いているのか? を把握・管理しておくのです。

たとえば、針が失敗側のゾーンに傾いてはいるもののまだまだ最悪の状態ではない位置だとすれば、それは許容範囲であり、まだまだ挽回のチャンスはある、という判断が出来ます。つまり、取り組んでいる過程において失敗しても良い許容範囲を掴んでおくのです。

スポーツの世界では「勝負に負けて試合に勝つ。勝負に勝って試合に負ける」という言葉がありますが、前者でいけば良いのです。野球でたとえるなら、ワンアウト2塁、一打逆転の場面で、相手の4番打者を迎えたとき、勝負を避け、ピッチャーは敬遠でフォアボールを出し、1塁へそのバッターを歩かせ、次のバッターで内野ゴロを打たせてダブルプレーを狙う。という戦略をとったりします。4番打者との勝負から逃げているように思えますが、試合に勝つ為には必要なことです。

また、ランナーを進めるために送りバントをしたり、点を取るためにわざと犠牲フライを狙って打ったり、積極的にアウトになる、ということもします。その場面場面ではアウト、ってことになりますが、それらは試合に勝つためのアウトなので、OKです。「試合に負けることが最悪の失敗の状態である、試合に勝つことが最高の成功状態である」という風に位置づけておけば、必要なアウトなのです。

では、ビジネスの場面で見てみましょう。

例えば、社運をかけた大きな商談が差し迫っていたとします。極端ですが、この商談がまとまらなければ会社は倒産。そんな状況だったとしましょう。そのためには、プレゼンを成功させないといけません。プレゼンを失敗するわけにはいきません。そんな状況で失敗を恐れずに挑むにはどうすれば良いか?

失敗を恐れてしまう人は、プレゼンの失敗が廃業・倒産に直結する、そんなことばかりが頭によぎります。でも「倒産しなければ良い」という発想を持っていれば…、最悪の状態にならない為の許容範囲を持つことが出来ます。

たとえば、プレゼンでは「相手の信頼を得ること」のみを目的とすることで一気に商談をまとめようとしなくても良くなります。なので、プレゼンで商談がまとまらない、が即失敗とはなりません。相手の信頼を得ることで、次に繋がるからです。万が一、この商談がまとまらなくても信頼を得てもらえたことで関係性が良くなり、いつの間にか引き合いも増え、倒産という崖っぷちから逃れていた。なんてことも考えられるわけです。

ちょっと極端な例でしたが、失敗に対する許容範囲を明確にしておくことでやるべきことや取り組み方も随分と変わってくる、ということです。

失敗を恐れずに挑むには、まず「恐れる部分」を明確にして、許容範囲を持つことです。

今日のまとめ

『失敗の許容範囲を持つ。』

失敗を恐れずに挑むには、具体的にどのような取り組みや工夫ができるか?考えノートに書き出す。書き出したことを、社内でも話し合ってみる。

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出典元:まぐまぐニュース!