マサチューセッツ州ボストンにある米国最古の大学、ハーバード大学(Kelly DeLay)

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 米名門校ハーバード大学は、中国資本から、これまでに少なくとも3億6000万ドルの寄付を受け取っている。元米政府内の軍事諜報アナリストは、中国当局が、米国の最も重要な教育機関を、中国都合に基づいて操作しようとしていると警告する。

 外国勢力の影響力を調べる軍事アナリストだったアンダーズ・コール氏は16日、マイク・ペンス副大統領あてに手紙を送ったことを、ワシントン・ポスト紙に明かした。手紙のなかで同氏は、中国共産党政権のコントロール下にある中国資本が、米エリート大学への巨額寄付の背景には 、教授たちを「中国寄り」にして、米国の政策または世論に影響をあたえる狙いがあると警告した。

 ハーバード大学卒業生であるコールさんは、一例として、中国の軍事関連会社・君桐資本(JTキャピタル)が2014年、同大学に1000万ドルを寄付。同年、中国にもビジネス展開する香港大手不動産開発・香港恒隆集団の代表・陳啓宗(ロニー・チャン)氏は、大学で過去最高額の3億5000万ドルを支援したことを挙げた。

「学問の自由が根幹」ケンブリッジ大学、
取り下げ論文を復活

 いずれも寄付の目的は不透明で、コール氏は「大学にはすでに豊富な資金があり、研究と教育の中立性を保つため、この類の巨額な寄付は受けいれるべきではない」と指摘した。

 「ハーバード大学の教授は中国で講演して謝礼を受けたり、著作の出版で印税収入を得たり、中国側が全額持ちの訪問旅行を満喫している」と明かし、米国の学者たちは中国側での好待遇を受け入れて「中国寄り」になりかねないと警鐘を鳴らす。

 コール氏は、最近ハーバード大学の学長と面会したペンス副大統領に対して、こうした中国からの巨額寄付は、財務省組織の対外投資委員会の監査を経るべきだと提案している。また、大学側が見返りとして、米国の技術を中国に提供していないかどうかを調査するよう求めている。

 先日、英ケンブリッジ大学出版局は、中国当局の検閲を一時的に受け入れ、中国側から300あまりの論文を取り下げた。現在、すべての論文が復活している。しかし、世界的に権威ある教育機関が中国共産党の圧力により、言論の自由が抑制されたり公平性が失われかねないことに、識者たちは相次いで危惧を示している。

(翻訳編集・佐渡道世)