中国にも桜はあるが、春を迎えて咲き誇る日本の桜と比べると見劣りしてしまうのが現実だ。桜は中国が原産と言われているが、日本で広く親しまれているソメイヨシノは遺伝子検査の結果、日本産の桜であることが判明している。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国にも桜はあるが、春を迎えて咲き誇る日本の桜と比べると見劣りしてしまうのが現実だ。桜は中国が原産と言われているが、日本で広く親しまれているソメイヨシノは遺伝子検査の結果、日本産の桜であることが判明している。

 近年は桜を見るために日本を旅行で訪れる外国人も多く、それは中国人も例外ではない。上野公園など桜の名所は近年、お花見をするために多くの中国人が詰めかけている。中国メディアの今日頭条はこのほど、「たった7日ほどしか咲かない桜の花は、なぜ人びとを魅了してやまないのか」と疑問を投げかける記事を掲載した。

 記事はまず、日本では桜が咲く季節には、メディアが「桜前線」として桜の開花時期についての予想を発表することを紹介。それは、多くの日本人がそれだけ桜の開花を心待ちにしている証だと記述した。

 続けて、アニメや漫画など日本文化に興味を持っている中国人から見ても、日本を語る際に、桜は決して外せない存在だと紹介。なぜなら、日本の小説にも桜の花が散る様子が描かれていたり、アニメにも桜が登場するシーンがあったりと、中国人から見ても「桜が日本人にとってなくてはならない存在」であることが容易に見て取れるためだと論じた。

 桜の花の寿命は非常に短く、約1週間ですぐに散ってしまう。しかし、日本の作品に登場する桜の描写の美しさを見ていると「日本人は桜によって心を浄化し、開花を心待ちにすることで生活のリズムを取り戻そうとしているのではないか」と考察。こうした点こそ、日本人が桜に惹かれる理由ではないかと解説した。

 非常に国土の広い中国では様々な花を見ることが出来る。南方へ行けば南国の花が咲き乱れている様子も目にすることができる。また、中国にも桜は存在するが、日本のようにソメイヨシノが大量に植えられ、一斉に咲き誇るような光景はなかなか見られない。それゆえに、中国人にとっては日本人が桜に魅了される理由が良く分からないのだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)