前編では、漆喰を塗る面以外を覆う「養生」という作業と、バケツの水に漆喰の粉を溶かして練る作業を紹介しています。

今回は、いよいよ壁に「漆喰」を塗っていきます。

■道具は100均でだいたい揃います。自作する手もアリ!

左から、100均のおたま、ホームセンターで買った仕上げ用の左官コテ、100均のスクレーパー(へら)、Amazonでポチッと買った平目地用の左官コテ。下にある白いのが、自作のコテ板(見えているのは、取っ手のある裏面です)となります

漆喰を塗るのに最低限必要な道具は、左官コテ(漢字では鏝と書きます。魚ヘンだとウナギ?)とコテ板です。

コテには、上塗り用、中塗り用、仕上げ用など、いくつか種類があります。

値段はピンキリで、プロ用は高価ですが頑丈で軽くできています。

材質も、鉄(錆びやすい)、ステンレス(錆びにくい)、プラスチック(錆びない)など様々。

筆者が使っているのは、仕上げ用で薄くしなる、錆びないプラスチック製です。

以前は数種類持っていたのですが、全部錆びさせてしまいました……(苦笑)。

材質がプラスチックなので、錆びには強いけど耐久性は低いと思われます。

まあ、頻繁に塗るわけじゃないので、今のところ大丈夫!

コテ板は、最初は市販のプラスチック製のモノを買ってみました。これは、農家の外壁を塗っている時に落としたら、ぱっかりと割れてしまいました。

なので、以前ドアの修理で使ったアルミの板に木の持ち手を取り付けた、自作のコテ板を使っています。

自分で作るなら、ベニヤ板でもいいと思います。

pongsak / PIXTA

おたまは、バケツの中の漆喰をコテ板に乗せるのに使います。

スクレイパーは、コテの代わりに使ったり、コテ板にくっついて固まった漆喰をこそげ落とすのに便利です。

コテに慣れないうちは、スクレイパーで塗った方が塗りやすいと感じるかもしれません。案外塗れるもんです。

平目地用のコテは、角や狭い場所を塗る時に使います。

■いよいよ「漆喰」を塗ります!

序盤は四隅から塗ると、あとあと楽になります

ぜんぜんボケが冴えない前説ですみませんでした。やっとこさ、漆喰を塗ってみることにしましょう。

まずは、おたまで漆喰を適量取り、コテ板に乗せます。

右利きの方は、左手にコテ板を、右手にコテを持って、コテ板から漆喰をすくい上げるようにしてコテをひっくり返しますと、コテの裏に漆喰が乗っているはずです。

漆喰がゆるゆるの場合、傾けたコテ板から下にドボドボと落ちてきますので、粉を足して練り直すか、コテ板を極力傾けないようにします。

最初はオセロの攻め方ように、塗る壁の四隅から塗ってみましょう。

壁の角を塗る時には、コテの角をうまく使って、ギュッと壁を押さえるように、漆喰を置く感じで塗ります。

1回目の塗りが終了。塗りムラがあっても、大丈夫。右側の暗い部分は、マスカーの影です

四隅を塗ると、あとは自由に、面を埋めるように漆喰を塗っていけます。ここからが楽しい!

塗り方の基本は、コテを左から右上に動かす。

この時、何度も同じ箇所をこすらないように注意します(塗った漆喰がコテにくっついて剥がれます)。

YouTubeに漆喰の塗り方の動画が多数アップされているので、参考にすると失敗が少なくなると思います。

とりあえず、1面を塗り終わったら、その面の下塗りは終了です。

続けて隣りの面を塗ってもよし、休憩してもよし。

ただし、塗り終わった面は、漆喰が乾くまで待ちましょう(夏場は、1時間くらいで乾きます)。

■二度目の塗り(中塗り)は、たっぷりの水分補給が肝心!?

二度目は、霧吹きで水を吹きかけながら。水は、あっという間に漆喰に吸収されてしまいますよ。調湿性があるという漆喰の、すんばらしい吸水性能を垣間見ました

漆喰がある程度乾いた面から、二度目の塗り(中塗り)を行います。

最初に塗った漆喰が、上に塗る漆喰の水分をさっと吸い込んでしまうため、霧吹きで表面に水をバシャバシャ吹きかけながらの作業になります。

水をかけておかないと、漆喰がうまく伸びずに、コテで置いた場所に分厚くくっついてしまいますので、床が濡れるほどの水を吹きかけることが必要になるのです。

そして、水を吹きかけると、漆喰が薄くなっている部分が濃く見えます。その部分には、気持ち多めに漆喰を重ね塗りします。

二度目の塗りが終了しました

DIYにおける漆喰は、2回塗ったら十分です。

まだ乾かないうちに、コテ跡に水をかけ、コテでさっとなでると、デコボコや線がうまく消せるでしょう。

乾いたら、ゴムヘラでこするように磨くと、ピカピカになるそうです(モロッコでは、石とせっけんでこするとか)。

デコボコが目立つ箇所は、水で薄く溶いた漆喰を上から塗ると、目立たなくなります。紙ヤスリを使うのも、アリです。

二度目の漆喰を塗り終わったら、すぐにマスキングテープとマスカーを剥がします(完全に乾く前に!)。

床と壁との境には、カッターナイフを使って漆喰を切るような感じで線を入れると、きれいにマスキングテープやマスカーを剥がすことができます。

万が一、塗った漆喰がテープにくっついてハゲたら、少量の漆喰をヘラで塗って補修しておくとよいでしょう。

■なんということでしょう!陰気だった“仏間”が、白亜のおしゃれ空間に大変身!

ところどころ土壁がハゲて、下地の石膏ボードがのぞき見えていた陰気な“仏間”が…

なんということでしょう!

漆喰を塗ると、なんということでしょう! ちょっと陰気だった仏間が、白亜のおしゃれ空間に変身しました!

でも、近くで見ると、コテの跡が残っていたりします。

フラットな面じゃなきゃイヤだ!という方は、すみません、プロの左官屋さんに頼んでくださいね。

■洗濯機置き場兼脱衣所がカビ知らずに!「ふすま」に塗るのもオススメ

漆喰は、扱いに慣れると(すぐに慣れます)、素人でも結構きれいに素早く塗ることができます。

脱衣所や洗濯機を置くところは、湿気がたまりますよね?

漆喰を塗ると、あちこちカビなくて、いい感じです。どこでも、じゃんじゃん塗ってください!

洗濯機置き場兼脱衣所に漆喰を塗る前、壁紙をはがしたら、隣接する風呂場の湿気のせいでカビだらけでした。でも、漆喰を塗ってからは、カビ知らずに

リビングのうぐいす色の砂壁も、漆喰を塗って額を飾ったら、明るくおしゃれな部屋に!

中身がベニヤ板の襖は、襖紙をはがすと漆喰を塗ることができますよ。張り替えるより安上がりかもしれません(写真は、漆喰を塗った襖です)

壁だけじゃなく、部屋の「ふすま」も、襖紙を剥がして漆喰を塗ってみたところ、とってもいい感じに仕上がりました。

漆喰はクロスなど壁紙の上からも塗ることができちゃいます(壁紙がめくれているところは、思い切って剥がしておきます)。

天井にも塗ることができるそうですが、部屋中、垂れた漆喰で真っ白になりそうなので、さすがにまだ試していません。

(床が、公園のハトのフン状態になるのが目に見えてますから……)

この記事を読んで漆喰に興味を持った方は、実際に塗っていただければ、漆喰塗りの楽しさが感じられると思うのです。

ぜひ、この漆喰塗りDIY、ご家庭でお試しください!