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「雑誌に出てくるようなインテリアが欲しい」と思っても、どこで何を買ったらいいのか? そもそも雑誌に出ている〇〇スタイルや〇〇テイストのインテリアって何なんだ!? と迷ってしまう人もいるかもしれません。そこで今回は、初心者にも分かりやすいように人気のスタイルや各テイストの特徴、そのテイストの代表的な家具やショップを紹介します!

そもそも〇〇スタイル、〇〇テイストってどういう意味なの?

「かっこいいインテリアにしたいけど、何から手をつけていいのか分からない」という人は多いはず。そこで、国内外500以上のインテリアメーカー・ブランド等と提携し、全国8500店舗の家具を検索できる国内最大級のインテリア・家具情報サイトである「TABROOM(タブルーム)」の編集部にインテリア初心者向けの知識を教えてもらいました。

――そもそも、インテリアの「テイスト」がよく分からないのですが、何なのでしょうか?

「部屋のイメージや雰囲気のことをスタイルやテイストと呼びます。大まかに年代や時代ごとの分類と、地域や国ごとの分類などがあり、北欧スタイルなどが広く知られていますよね。地域や国では、北欧のほかにも、和風、アジアンなどがあり、年代、時代では、モダン、ミッドセンチュリーなど、インテリア誌ではさまざまなスタイルやテイストが紹介されています」

――なんだかインテリアって難しそう! と思ってしまうのですが、まずは何から始めたらよいのでしょう?

「自分の好みがはっきりイメージできない場合は、雑誌やネットで気に入ったインテリアの写真や画像を集めてみるのがオススメです。それが、自分の好きなインテリアを知る手がかりになります」

そこで、最近インテリア雑誌などでもよく見る機会が多い、「ミッドセンチュリー」、「北欧」、「モダン」、「ナチュラル」という4つの人気スタイル・テイストについてそれぞれの特徴、代表的なデザイナーや家具、取り入れ方について聞いてみました。

デザイナーズ家具の黄金時代1940〜1960年代を指す「ミッドセンチュリー」

まずは、どこか懐かしい雰囲気の「ミッドセンチュリー」について聞きました。

「ミッドセンチュリーインテリアは、1940〜1960年代にデザインされたものや、そのテイストを引き継いだインテリアのことです。ミッドセンチュリーは年代を指す言葉ですから、北欧、イタリア、日本などでそれぞれ独自のミッドセンチュリーデザインが展開されましたが、一般的に日本のインテリア誌などで現在多く取り上げられているのは、アメリカンミッドセンチュリーのものでしょうか。アメリカを代表するデザイナーは、イームズ夫妻、ジョージ・ネルソンらがいました。世界的に有名なデザイナーが活躍した1940〜1960年代は、デザイナーズ家具の黄金時代と言われることもあります」

【画像1】イームズのラウンジチェアやソファが配されたミッドセンチュリーテイストのインテリア。by ハーマンミラー(画像提供/TABROOM (タブルーム))

「家具の特徴としては、技術革新により、従来は木が家具の主な素材でしたが、プラスチックやスチールなど当時にとっての新素材が使用されるようになりました。熱と圧力をかけて木材を成型するプライウッド(成型積層合板)により、それまでできなかった木の造形が可能になり、創造性が高いデザインの家具が次々と生み出されたのもこの時代です」

――代表的な家具には、どんなものがありますか?

「最も有名なのは、1950年代に制作されたイームズシェルチェアでしょう。当時使われていたグラスファイバーという素材は環境にやさしくないため素材を変えて生産されていましたが、近年、木製のものや環境問題を解決したグラスファイバー製が発売され、選択肢はより一層広がっています。1脚取り入れるだけで存在感は十分。カラーリングが豊富なので、部屋に合わせて選べます」

【画像2】イームズ夫妻の代表作として知られるチェア。ポリプロピレン製。イームズサイドシェルチェア/ハーマンミラー(画像提供/TABROOM (タブルーム))

【画像3】木製部分にプライウッドを用いて、曲線を表現したリクライニングチェア。イームズラウンジチェア/ハーマンミラー(画像提供/TABROOM (タブルーム))

良質で長く使える木製家具を活かしたインテリアが特徴の「北欧」

つづいて、インテリアのなかでもひときわ人気がある「北欧」テイストについて聞きました。

「デンマークやフィンランド、スウェーデンといった北欧諸国は、いずれも、緯度が高くて冬が長く、年間を通じて家の中で過ごす時間が多いので、良いものを丁寧に長く使おうという文化が育まれました。特徴は、実用的、機能的に優れた日用品としてシンプルにデザインされたものが多く、かつ職人の技巧を感じさせるあたたかな雰囲気が魅力です。代表的なメーカーは、カール・ハンセンやフリッツ・ハンセンで、その製品は名作家具として今なお世界中で愛されています」

【画像4】デンマークのデザイナー、ハンス J. ウェグナーのCH24/Yチェア(左奥)とpp130サークルチェア(手前)。ソファはfive by five のもの。by five by five(画像提供/TABROOM (タブルーム))

【画像5】日本でも北欧テイストに通じる家具がつくられている。日本のメーカー、北の住まい設計社による北海道産の木材を使った家具は北欧テイストとも相性がいい。by 北の住まい設計社(画像提供/TABROOM (タブルーム))

――北欧テイストのインテリアの取り入れ方として、おすすめの方法は?

「リーズナブルに取り入れたい場合は、イケアでしょうか。イケアのインテリアのなかには、伝統的な北欧デザインの流れを組むものもあります。食器やファブリックもそろうので入り口として手軽に試せるのもいいですね。本格的な北欧のインテリアをつくりたいなら、まずは1点、カール・ハンセンやフリッツ・ハンセンの名作チェアを取り入れてほしいですね。座り心地や手触りなど本物を丁寧に使いながら、じっくりと必要なものをそろえていくのが、本来の北欧スタイルと言えるでしょう」

【画像6】北欧ミッドセンチュリーを代表するデザイナー、ハンス J. ウェグナーの名作。CH24/Yチェア/カール・ハンセン&サン(画像提供/TABROOM (タブルーム))

【画像7】シンプルなデザインのスツールだが、脚の上部を曲げるためには、高度な木工技術が使われている。STOOL 60/アルテック(画像提供/TABROOM (タブルーム))

プラスチック・鉄・ステンレスなどの異素材の組み合わせが新しい「モダン」

生活感を感じさせないスタイリッシュな雰囲気の「モダン」テイストについても聞いてみました。

「モダンとはまさに現代という意味。特徴は、ガラスやアルミ、鉄などの素材を組み合わせたデザインです。新しい素材や、かつては組み合わせるのが技術的に難しかった異素材や最先端の技術などをデザインに取り入れた家具が多く見られます」

【画像8】ガラス素材のダイニングテーブルや座面がレザーで脚部分がアルミ製のチェア、モノトーンの色合いがモダンな雰囲気を演出。ダイニングテーブル、チェアは、ボーコンセプトのもの。by ボーコンセプト(画像提供/TABROOM (タブルーム))

――モダンスタイルをうまく取り入れるコツはありますか?

「モダンスタイルを取り入れる際には、白、黒、グレーなどモノトーンでそろえることを意識するとコーディネートしやすいです。デンマークのブランド、ボーコンセプトは、手軽にモダンスタイルの家具を楽しめるようにと比較的リーズナブルなものもそろっています」

【画像9】アルミニウムの一体成型が可能にしたデザイン。チェアワンアルミニウム/マジス(画像提供/TABROOM (タブルーム))

【画像10】シェルチェア、セブンチェア、チューリップチェアという名作チェアの輪郭を組み合わせた遊び心のあるチェア。マスターズ/カルテル(画像提供/TABROOM (タブルーム))

木の質感を活かして仕上げたぬくもりのある雰囲気の「ナチュラル」

最後に紹介するのは、取り入れやすさが人気の「ナチュラル」テイストについて。

「素材を活かしてデザインや加工されたものをナチュラルテイストと呼びます。ナチュラルテイストは、木材が使われることが多いので、自然の風合いのある落ち着いた雰囲気が特徴です。年代を問わず取り入れやすいインテリアと言えるでしょう」

【画像11】ナチュラルカラーが優しい雰囲気のダイニングセット。ナチュラルテイストの家具は、木本来の色、ツヤを消さないように表面は素材感を活かした塗装仕上げがされている。by カリモク家具(画像提供/TABROOM (タブルーム))

――ナチュラルテイストのアイテムをそろえるには、どんなお店がよいのでしょう?

「身近でナチュラルテイストのアイテムがそろうのは、無印良品。ベッドやソファなどもそろうので、インテリアをトータルコーディネートすることもできます。ナチュラルテイストを本格的に楽しみたい人におすすめなのは、飛騨や旭川などの産地でつくられた日本製の家具です。日本の木工家具の加工技術は世界的にも高く、世代を超えて使うことができます。オーダーメイドに対応してくれるメーカーもあるので、部屋に合うものをひとつひとつそろえていくのも楽しいです」

【画像12】滑らかな曲線美は高い木工技術あってこそ。HIROSHIMAアームチェア/マルニ木工(画像提供/TABROOM (タブルーム))

【画像13】節目を活かした天板は一点ものとして人気。ダイニングテーブル/飛騨産業(画像提供/TABROOM (タブルーム))

各テイストのインテリアを扱う代表的なショップを紹介!

最後に、紹介したテイストのインテリアをはじめてみたいという方に、「ミッドセンチュリー」「北欧」「モダン」「ナチュラル」のインテリアを扱う代表的なショップを教えてもらいました。
※各ショップの紹介ページは、文末に記載しています。

■ミッドセンチュリー
・アクメファニチャー 自由が丘店
1930〜1970年代のアメリカヴィンテージ家具のセレクトショップ。ミッドセンチュリーを含む「古き良きアメリカ」のテイストを扱っている。当時のテイストを丁寧に抽出したオリジナルラインの家具も展開。

・VANILLA utsunomiya
アメリカ、日本、北欧、すべてのミッドセンチュリーアイテムを扱っており、オンラインショップも充実。家具だけでなく雑貨もそろう。

■北欧
・greeniche 代官山
ヴィンテージから現行品まで、北欧の家具と食器の専門店。使い込むほど味が出るチークやウォルナット、ローズウッドを用いた北欧ヴィンテージ家具とウォルナットやオークのむく材を使った家具を提案している。

・Bellbet 吉祥寺店
北欧ヴィンテージの名店。2週に一度アイテムの入れ替えを行っており、新鮮な空間でさまざまな家具と出合える。生活シーンがイメージできる展示を見るだけでも楽しい。

■モダン
・BoConcept 南青山本店
北欧モダンの本物のデザインがリーズナブルに買えるブランド。広い店内には、北欧モダン家具が数多く展示され、インテリアをワンランクアップさせる雑貨もそろう。北欧枠でも、モダン枠でも家具が探せる。

・MAGIS 東京ショールーム
1976年創業のイタリアを拠点とする家具・家庭用品メーカー。イタリアンモダンのインテリアなどを扱っている。

■ナチュラル
・オークヴィレッジ 自由が丘ショールーム
むくの家具が人気。ショールームは、木をふんだんに使ったぬくもりあふれる雰囲気。

・MOMO natural みなとみらい店
家具づくりにおいて、シンプルなフォルムや木の風合いを活かした加工を大切にしている。

「インテリアに対して感じる、かっこいい!という感覚は人によって違います。自分がどんなスタイル・テイストが欲しいのかを知ることで、家具を探しやすくなり、ショップ巡りをするのも楽しくなります。まずは難しく考えずに、椅子1脚から始めてみてはいかがでしょう」

自分好みのテイストを知り、椅子やテーブル、カーテンと、ひとつひとつ取り入れてみて、そこに好きな映画の雰囲気、旅行で訪れたホテルの雰囲気をプラスしてみる……。そうして、いずれは雑誌のインテリアの単なるコピーではない、自分だけのオリジナルな部屋をつくり上げていくのが、「インテリア」の醍醐味(だいごみ)なのかもしれません。

●取材協力
TABROOM(タブルーム)●インテリアショップ
・アクメファニチャー 自由が丘店
・VANILLA utsunomiya
・greeniche 代官山
・Bellbet 吉祥寺店
・BoConcept 南青山本店
・MAGIS 東京ショールーム
・オークヴィレッジ 自由が丘ショールーム
・MOMO natural みなとみらい店
(内田優子)