屋上に巨大な10円玉が。「1円玉の次は10円玉だろう」と1991年に建てられた

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 東京でも有数の歓楽街、池袋。サンシャインシティに代表される娯楽施設や多くの飲食店が立ち並ぶこの街で、ひときわ異彩を放つ建物がある。

 池袋駅西口から要町方面に向かって歩くこと5〜6分。池袋2丁目にひときわ大きくそびえるこのビルは、通称「拾ビル」と呼ばれる。’91年に建てられ、屋上に掲げられた巨大な10円玉がランドマークな、まごうことなき珍スポットだ。

 今回、そのオーナーである加藤正衛氏(77)と接触することに成功。近隣の建物の中でもとりわけ目を引くこのビルの正体とはいったい……。早速、現在の建物内部を見学させてもらった。

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 ゴールドでできた扉を開けた内部には、そこかしこに大量の骨董品が雑然と置かれていた。とりわけ目を引くのは、天井の豪華絢爛なシャンデリアだが、加藤さんいわく「かつて入居していたクラブのなごり」だという。それにしてもデ、デカい……。

 また、加藤さんが親から譲り受けたという、タンチョウヅルの足でできた杖も今回、特別に披露してもらった。加藤さんは「特別な許可をとって所持している」と言うが、現在タンチョウヅルは国の天然記念物なので日本に1本しかない超貴重品だ。

 ほかにも、ウミガメやアザラシの剥製、南極の砂鉄(?)なんていう珍品もあり、とにもかくにもかなりカオスな空間となっていた。ちなみに、このビルの総工費は……なんと16億円(当時)というから驚きだ!

 かつては多くの飲食店がテナントとして入居していたこのビルだが、今では加藤さんの骨董品を保管する倉庫としてのみしか機能していないという。――だが、ここにきて1つ大きな疑問が……。

――そもそも加藤さんは何者なんですか?

加藤:もともとは地方から上京して理容師として働いていたんだよー。理髪店を経営していて、充分成功をおさめていたんだけど、’73年に理髪店をスナックに改装して転売したら、これが大成功しちゃったんだよね〜! それから不動産業の面白さに目覚めて、転身したんだ。最盛期は都内だけで13ものビルを所有していたよ。

――じゅ、13ものビルを……まさに不動産王ですね!

加藤:本当はこのビルから“百ビル”、“千ビル”と建てていきたかったんだけど、バブル崩壊でダメだった。今はここと、すぐそばにある“壱ビル”くらいしか残っていないね。このビルも最近では、テレビドラマ『怨み屋本舗REBOOT』(’09年)の撮影でロケ地として使われたくらいだよ。

 ――たしかに、このなんとも言えない怪しい雰囲気が、ドラマの雰囲気にマッチしていそうだが……。さらに、池袋駅から北に徒歩10分ほど歩いた先に、もう一つの変わった建物がある。

 その名も「歴史発見館」。入り口には大きな看板が掲げられ、外壁にはお城風のペイントがされていたというその建物。実はこちらもオーナーは加藤さんだ。そう言われてみれば外観のデザインに一貫したセンスを感じなくもない……。

 残念ながら、今年に入って、外壁がすべて白く塗りつぶされてしまったようだが、なんと今回、こちらもビルの内部を見せてもらうことに成功――。その詳細な取材リポートについては「歴史発見館」に強い関心を寄せる漫画家の清野とおる氏が、開館当時の様子や、加藤さんのスゴすぎる経歴について迫った8月23日発売の『ゴハンスキー』に収録されている。

 川端康成と、加藤さんの意外なつながりとは?

 ぜひ『ゴハンスキー』をチェックしてみてほしい。

<文/日刊SPA!取材班>