マタバリ地区の位置(写真: 住友商事、東芝、IHIの発表資料より)

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 住友商事と東芝、IHIの3社は23日、バングラデシュにおける超々臨界圧石炭火力発電所と港湾の建設工事案件を受注したと発表。コンソーシアムを組み、同国における総発電量の約1割を担うとされる超々臨界圧石炭火力発電所、ならびにその隣接地にて深海港を建設する。

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 バングラデシュの石炭火力発電公社が推進している超々臨界圧石炭火力発電所は輸入石炭を燃料とし、その発電効率は高い。発電容量は600MWが2基で1,200MW。燃料使用量とCO2排出量が抑制されるため環境負荷低減にも寄与する。

 発電所の建設を見込んでいる場所はバングラデシュ南東部のマタバリ島で、隣接地には同国初の、日本の鹿島港をモデルにした深海港も整備される。マタバリ地区後背地の開発とその発展につなげる予定だ。

 住友商事は発電所の土木工事や海洋土木工事、港湾建設といった作業を、東芝は蒸気タービンと発電機、IHIはボイラの供給と据え付け作業を担当する。

 今回の事業は発電所建設と深海港建設の複合プロジェクトで、資金は国際協力機構による円借款にて賄われる。総合的な事業費は、円借款案件としては過去最大規模となる約5,000億円。8月に着工し、2024年7月の完工を目指す。

 バングラデシュ経済の発展は近年目覚ましく、ここ最近の経済成長率は7%を超える。しかし、それに伴う電力不足も顕著で、2030年には電力需要が現在の9,000MWから3万5,000MWまで伸びる見通しだ。今後はLNGや輸入炭中心の電源開発を進めていく。

 日本はバングラデシュに対し、経済協力として資金援助などを行っている。2015年度の援助額は1,000億円以上だ。そうした支援は今も引き続き実施されており、今回の案件も日本政府が推進している「質の高いインフラパートナーシップ」に資するもの。以後もこの傾向は続くとみられる。