国際大会を経験すると新しい自分と出会えるという。(C)NASTIC

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岩政 昨シーズンは、柴崎岳選手もスペイン2部のテネリフェでプレーしていました。柴崎選手はどうでした?
 
鈴木 いろいろ話しましたが、だいぶ慣れて心地よくプレーしていました。ひとりで違いを作り出していたし、2部での評価は高かったです。
 
岩政 テネリフェは近いんですか?
 
鈴木 遠いんですよ。自分はテネリフェ戦に出られなくて……日本人対決は実現できなかったんです。「今日出ないんですか?」と岳に言われちゃいました(笑)。
 
岩政 鈴木選手は、今季もナスティックでプレーを?
 
鈴木 ステップアップできれば、移籍するつもりです。ベストなのはスペイン1部ですが、現時点では難しいですね。契約が1年残っているので、残留かなと。
 
岩政 話は変わりますが、日本代表はどうでしょう?
 
鈴木 意識しています。ロンドン・オリンピックの時もそうでしたが、国際大会を経験すると新しい自分と出会えます。人間としてもう一皮剥けるために絶対に出たいですね。
 
岩政 代表を経験すれば、新たに見えてくるものがあると?
 
鈴木 そうです。だから入りたい。ただ一方で、代表を目的にしてはダメだとも思っています。
 
岩政 代表は目標のひとつですが、結局は監督が選ぶもの。それを基準にしていたら、自分の仕事がブレますからね。私は「自分がやるべきなのはそこじゃない」と言い聞かせていました。なので、お世話になっている人から「代表になって下さい」と言われるときつかったですね。
 
鈴木 そう言われた時は、どう答えていたんですか?
 
岩政 初めて代表に選ばれたのが2008年。そこからブラジル・ワールドカップまでの2年半だけは、「日本代表に入ることが目標」と言い続けました。
 
鈴木 自分に暗示をかけていたんですね?
 
岩政 そうですね。2010年に28歳になるから、このワールドカップだけは目指そうと。そのためにJリーグで優勝もするし、試合もすべて出るし、得点もたくさん取る。とにかく数字で見せて、選ばざるを得ない状況にしようとしました。ワールドカップから逆算して考えました。
鈴木 それで達成するのがすごい。
 
岩政 本当にギリギリでしたけどね。ベンチメンバーとして入っただけですから。
 
鈴木 暗示は大事かもしれませんね。
 
岩政 暗示もそうですし、目標や環境に合わせてどんどん変わるのも大事だと思います。目標を設定するとやるべきことが見えてくるし、環境が変われば求められることが変わってくる。その場所で私がどういう人間を演じれば上手くいくか。それが自分の生き方だと思っているし、面白いんです。
 
鈴木 ちょっと分かる気がします。どちらかと言えば、自分もそっちのタイプです。
 
岩政 周りの選手が、どう思っているか気になります?
 
鈴木 めっちゃ気になりますね。
 
岩政 完全に“こっち側”の人間なんですね。だから、自分が変わらないと相手が嫌かなと思ってしまう。
 
鈴木 まさにそうです(笑)。
 
岩政 鈴木選手が、なぜ代表に呼ばれないのか不思議です。今の代表はCBが手薄だと思うんですが。
 
鈴木 9月でワールドカップ予選が終わるので、タイミング的には、そろそろかなとは思っています。準備はいつでもしています。
 
岩政 私が呼ばれたのも最終予選が終わってからでした。本大会を前にもう一度メンバーをシャッフルするような形で、いろんな選手が集まった時です。
 
鈴木 勝負強いですね(笑)。
 
岩政 今だから勝負強いと言ってもらえますが、失敗もしているんです。途中出場した2010年2月の日韓戦でパフォーマンスが悪くて、その後、呼ばれなくなりました。実は、ワールドカップ直前の親善試合にも呼ばれていません。多分、最終的にぎりぎりで誰を選ぶかとなった時に、能力よりも性格的なものを考慮して私が入ったのかなと。