「すでにクラブ間では合意に至っていたんだよ」と、マインツでマネージャーを務めるルーヴェン・シュレーダー氏は、移籍成立間近とも伝えられていたハイロ・サンペイロについてそう語った。本来ならば火曜夕方に現地入りした同選手が、水曜朝にメディカルチェックをすませて、ハノーファーとの契約にサインをするはずだったのだが、しかしその日の午後になって発表されたのは移籍不成立という驚きの知らせだった。

特にハノーファーのアンドレ・ブライテンライター監督はすでに、ハイロについて「経験豊富でブンデスのことも知っている。カウンターをとてもうまく行える選手で、1vs1でもとてもいいものをもっているね」と評価。そのスピード、テクニック、クオリティなどに賛辞をおくり、さらに伸び代をもった選手との見方まで示しており、「チェックしてきた選手だし、我々の定位置争いを激しくしてくれることだろう」と期待感まで示していたのだ。

だからこそ今回の破談という結果は、あまりにも奇妙なものにみえる。だがその賞賛の言葉の裏では、同時に思いがけない形で事態が進展してしまっていたのだ。確かにサラリー面でも合意に達してはいたものの「しかしね」と口を開いたマネージャーのホルスト・ヘルト氏は、クラブ公式ページにて「代理人を務めるPromoesportのクリスチャン・ヴァイン氏が、我々はこの業界で十分に基準を満たしたオファーを提示していたにも関わらず、クラブ、そして彼のクライアントのことよりも私利のほうを優先してしまったんだよ」と明かしている。

これでウィングの補強成立から一転して、ふたたび移籍市場を模索することとなったハノーファー。これからいったいどういう動きに出るのだろうか?これまで噂としてはリヴァプール期待の若手ライアン・ケントの名前が浮上しているものの、今回のことをうけてさらに別のオプションもまだ同時に模索していくことも考えられるだろう。