なぜ飼い主にタッチするの?

犬が飼い主さんに対してタッチをする場合、様々な心理状態が考えられます。どのようなタッチの仕方だったかによっても意味が変わってきますので、タッチ方法によって、どのような意味が込められているのかを確認して行きましょう。

1.構って欲しい

飼い主さんがソファーに座って寛いでいる時、足下からピョコンと立ち上がり、両前足を飼い主さんの足にかけるようにしてタッチしてくる愛犬の姿を見たことはありませんか?

これは飼い主さんの様子を見て「構ってくれるかも」と愛犬が思い、「構って欲しいです」アピールをしているのです。犬は飼い主さんに構ってもらえることに幸せを感じる子が多いです。そのため、中には両前足を乗せるだけでなく、何度もチョンチョンとタッチしてくる子もいるかもしれません。

この行動はパピーリフトとも呼ばれており、子犬が母犬に対して行う仕草の名残とも言われています。もしかすると飼い主さんの多くは、その愛犬の姿を見て「構って欲しいのかな」と感じ取ることができているのではないでしょうか。

2.「それ、欲しいな」と思っている

飼い主さんが食事中、または軽食を食べようとした瞬間、隣にやって来てトントンと前足でタッチしてくるということはありませんか?これは多くの飼い主さんがお気づきだと思いますが、「それ、僕も欲しいな」という気持ちの表れです。

もちろん食べる事ができないとわかっている子も多いと思います。しかし「もしかしたら今日は貰えるかも…」などと淡い期待を抱きながら、とりあえずタッチして意思を飼い主さんに伝えようとしています。

3「早くして!」と急かしている

例えばごはんをあげる前に「待て」という指示を習慣にしているという方は、軽く前足をあげてタッチしようとしてくる、またはタッチしてくる姿を頻繁に見たことがあるのではないでしょうか。

この場合は「早くごはんが食べたいよ!」と飼い主さんを急かしている心理状態と言えるでしょう。「早くして!待ちきれない!」という気持ちが、クーンと切ない鳴き声となって発される事もあるかもしれません。

他にも一緒に遊びたい時に、先ほどの例と同様に前足で軽くタッチする事で「早く遊ぼう!」と急かしながら誘ってくることもあります。

4.不安を感じている

何か聞いた事のない音を聞いた時、あるいは不安を感じるような状況に置かれた際、犬は軽く飼い主さんにタッチして「自分は不安ですよ」という気持ちを伝えようとしてくる事があります。

犬には苦手な音が多く存在します。特に今まで聞いた事のないような奇妙な物音や、工事などの普段聞く事のない大きな音などは、犬を不安にさせストレスを溜めてしまうことが多いです。

「怖いな」「嫌だな」という気持ちの時、どうにか信頼できる飼い主さんに助けを求めようと、飼い主さんの傍に行き、トントンとタッチすることで「不安だから一緒にいて」などと安心感を求めているのです。

いかがでしたでしょうか。タッチしてくるという行為は、必ずしも「構って欲しい」という心理状態であるとは限りません。中には不安だからタッチして伝えてきていることもあります。ぜひ最後に挙げた対応も含め、日頃から飼い主としてのあり方を考えていきましょう。

5.自分の方が上の立場だと思っている

これは飼い主として危機感を感じなければいけない心理状態です。愛犬がひょいと立ち上がり、飼い主さんの肩に前足を置くような形でタッチをしてきた場合、自分の方が上の立場だと勘違いしている可能性があります。

この行動は犬社会の中で「おまえより俺の方が上だ」と相手へ示すために犬が行う行動です。お散歩中に犬同士でワッと立ち上がり、相手の肩に前足を乗せようとしている時はそのような心理状態にあるという事になります。

もしも自分が上の立場だと思っていない場合でも、同じくらいの立場だと思っている状態かもしれません。この場合は、この行為を止めずに続けさせてしまう事で、犬の方が飼い主よりも立場が上であると勘違いさせてしまう事に繋がりますので注意が必要です。

飼い主さんのとるべき対応は?

犬がタッチしてきた時の飼い主の対応としては、今回挙げられた心理状態ごとに違う方法を選ぶべきでしょう。

例えば「構って欲しいな」という心理状態の場合は、飼い主さんが暇であれば構ってあげましょう。毎回毎回飼い主さんが忙しいのにもかかわらず、愛犬優先にして構い過ぎてしまうと、次第に「こうすれば飼い主さんは絶対に構ってくれる」と傲慢になってしまう恐れがあります。

また「少しちょうだい」という飼い主さんの食事中に起こりやすい愛犬の心理状態に関しては、しっかりと「ダメ!」という意志を伝えてあげましょう。「優しくダメだよ〜」と言っても、犬は「飼い主の物を貰う事がダメな事」と理解できません。

しかし、不安な時に飼い主を頼ってきていると感じた場合には、どうしたの?と優しく体を撫でてあげるなどの対応を取る事が好ましいでしょう。こうしてストレスを軽減させてあげることが、より飼い主と犬との絆を深めてくれます。

このようにその時の状況を判断した上で、飼い主さん自身がどのような対応を取る事が愛犬のためになるのか、今後の飼い主さんと愛犬との正しい信頼関係を築く事ができるのかを考えて対応しましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。タッチしてくるという行為は、必ずしも「構って欲しい」という心理状態であるとは限りません。中には不安だからタッチして伝えてきていることもあります。ぜひ最後に挙げた対応も含め、日頃から飼い主としてのあり方を考えていきましょう。