ACL8強、川崎がFW小林の2発で3-1先勝! 浦和は07年以来のアジア王座奪還遠のく

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中村のインテリジェンス光る突破から小林が先制点

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の日本勢対決、川崎フロンターレと浦和レッズの準々決勝第1戦が23日に行われ、川崎が主将FW小林悠の2ゴールなどで3-1と先勝した。

 川崎はリーグ戦から続く4-2-3-1システムで臨んだが、アウェーゲームの浦和は完全なる川崎対策を施した。試合前のウォーミングアップ中の負傷によりMF柏木陽介からMF青木拓矢へのスタメン変更というアクシデントはあったが、MF阿部勇樹を中央、右に青木、左にMF矢島慎也の3ボランチでスタートし、中央を閉じる形を取った。

 川崎のビルドアップに浦和は食いつく姿勢を見せず、ボールを持ちながらなかなかアタッキングサードに入れない時間が流れた。一方で浦和のカウンターも破壊力は発揮できず、前半22分まで両チームともにシュートのない試合になった。

 しかし、その時間帯から川崎は浦和の守備のクセをつかんだのか、ゴール前に入り込むようになっていく。そして同32分、左サイドでボールを持ったMF中村憲剛からMF家長昭博へのショートパスは合わなかったが、両チームの選手の足が止まった瞬間に中村はそのボールをドリブルの一歩目だったかのようにスプリント。そのまま左サイドのペナルティーエリア内に侵入するとマイナスのボールをFW小林が左足で流し込んだ。中村のインテリジェンスが光る突破から先制ゴールが生まれ、川崎が1-0とした。

 2戦トータルのゲームということもあり、前半の残り時間も浦和は構える守備体形の戦術は変わらず、川崎がボールを支配した。しかし、追加点を奪うには至らず川崎の1点リードでハーフタイムを迎えた。

真っ向勝負に出た浦和、それが裏目に…

 後半のスタートから浦和の堀孝史監督はFW李忠成に代えてFW武藤雄樹を投入。矢島を2シャドーの一角に上げる普段通りのシステムに戻し、川崎のビルドアップにもプレッシャーをかける真っ向勝負に出た。

 しかし、その考えは裏目に出てしまう。開始早々に中村のFKからMF阿部浩之にシュートを許すと、これはGK西川周作のファインセーブで事なきを得た。しかし、後半5分にはDF遠藤航のサイドに走り込んだ小林に対してMF駒井善成の中央へのカバーが遅れるとそのまま突破を許した。小林の左足シュートは再び西川がファインセーブを見せたが、そのこぼれ球に後方から一気に駆け上がってきたDFエウシーニョが反応し、難しい体勢からボレーシュートで流し込み2-0とリードを広げた。

 2点ビハインドのなかでボール保持率を高めるようになり、アウェーゴールを奪えば2試合トータルでの趨勢を大きく変化させられる浦和は同25分、矢島に代えてここまで大会5ゴールのFWラファエル・シルバを投入。スピードと突破力のあるストライカーに命運を託した。

 すると浦和は同31分、青木が背後に出した縦パスに抜け出した武藤がGKと1対1になり、冷静に左足シュートを流し込んで浦和に貴重なアウェーゴールを奪う。出場から絶え間なく最終ラインとの駆け引きを続けた武藤は公式戦で7月1日のサンフレッチェ広島戦以来のゴールとなった。

 川崎は再び攻撃への圧力を高めると同40分、左サイドでボールを持った家長が縦に突破して遠藤を振り切ってパス。ファーサイドでマークを外した小林がヘディングで合わせ、川崎が3-1とリードを再び2点に広げ、初戦を勝利で終えた。

 9月13日には浦和のホームで第2戦を迎える。アウェーゴールを得たものの2点差の敗戦となった浦和は2007年以来のアジア王者奪還に厳しい立場へ追い込まれた。一方の川崎は過去最高のACLベスト8を突破しての準決勝進出へ大きな一歩を踏み出した。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images