ファッソーネCEO(右)とともにミランの新経営陣となったミラベッリSD(左)。カリニッチ獲得会見で思わぬ失言……。 (C) Getty Images

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 最終的に取引は成立したが、フィオレンティーナはクロアチア代表FWニコラ・カリニッチを売却するうえで、ミランに対して不満があったのかもしれない。
 
 両クラブは現地時間8月22日、カリニッチの移籍を正式に発表した。買い取り義務付きの1年レンタル移籍で、移籍金総額は2500万ユーロ(約32億円)と言われている。早くから条件面でカリニッチと合意していたミランとしては、難航していたフィオレンティーナとの交渉がようやくまとまった形だ。
 
 それだけに、マッシミリアーノ・ミラベッリSDも安堵から気が緩んだのかもしれない。加入発表と契約書にサインする瞬間を伝える動画内で、「ゴールを決めてくれよ」と選手にハッパをかけつつ、「そうじゃないと、またあっちに戻すからな」と冗談を飛ばしたのだ。
 
 この「あっちに」という発言が、フィオレンティーナの逆鱗に触れた。
 
 同日夕方、フィオレンティーナは公式声明でミラベッリSDの発言に対する「驚き」を表明。「ミラベッリSDが、『あっち』という侮辱的な表現を用いたのは不適切であり、避けられたはずだ」と主張した。
 
 さらに、フィオレンティーナは自分たちが、「サッカーの歴史を作った偉大なる選手たちがプレーし、世界でも知られる有数の美しい街フィレンツェを代表する重要なクラブ」と強調。ミランに対して敬意を払うように要求した。
 
 これに対してミラベッリSDは、「フィオレンティーナとそのオーナー、監督やスタッフ、サポーターに対して、私は常に大きな称賛の気持ちを持っている。私の発言が敬意を欠いたと感じた人がいるなら、お詫びしたい」と謝罪している。
 
 そのうえで、同SDは「表現そのものやトーン、ボディランゲージからも、話し言葉としての冗談だったことは明らかであり、侮辱的な意図はなかったと思っている」と、困惑を伺わせた。
 
 現地時間8月20日のセリエA開幕戦では、イタリア版『スカイ・スポーツ』のイラーリア・ダミーコ記者の一言に怒りを表し、同メディアにのみ試合後の取材対応を拒否したミラン。だが今度は、自分たちの不用意な言葉が怒りを買ってしまったのだ。
 
 ミランとスカイ・スポーツはすでに和解したとも言われるが、フィオレンティーナとも関係を修復できるだろうか。ちなみに、両クラブがセリエAで対戦するのは現地時間12月30日に予定されている19節。年内最後の一戦だ。