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居酒屋でバイトをしているが、来客がなくて仕事がない時間を、勝手に休憩時間として扱われているーー。こんな体験談がインターネット上のQ&Aサイトに寄せられた。

投稿者によると、客が来ない時間は携帯電話をいじったり、読書をしたりしても文句を言われない反面、休憩時間として扱われ、労働時間から差し引かれているという。

業務が空いた時間を休憩時間とみなすことに問題はないのだろうか。山室匡史弁護士に聞いた。

●手待ち時間と休憩時間の違い

「賃金支払いの対象となる実労働時間には、作業と作業の間の待機時間である『手待ち時間』も含まれます」

手待ち時間とはどういったものか。休憩時間とどう違うのか。

「実労働時間である『手待ち時間』は、指示があれば直ちに労務に従事しなければなりませんが、実労働時間ではない『休憩時間』は、雇い主の指揮監督から離脱している時間ですので、指示があっても労務に従事する必要はありません」

居酒屋に当てはめるとどうなるのか。

「今回のケースは、居酒屋で来客がない時間帯ということですが、営業時間内で絶対に来客がないなどということはあり得ませんし、来客があれば対応しなければなりません。また、来客がなくとも電話対応をしなければならないということもあるかと思われます。

このような対応をしなければならないことからみれば、来客がない時間帯についても、雇い主の指揮監督から離脱しているとはいえませんので手待ち時間であると考えられます。

したがって、休憩時間として扱って賃金を支払わないというのは違法であると考えられます」

(弁護士ドットコムニュース)



【取材協力弁護士】
山室 匡史(やまむろ・ただし)弁護士
2006年弁護士登録。大阪弁護士会所属。労働事件については弁護士登録後、解雇、残業代請求などの個別的労働関係、労働組合についての団体的労使関係の事件のいずれについても数多く取り扱ってきた。法律相談に際しては、これらの経験を生かし、裁判所を利用する手続のみならず、行政機関や労働組合などを介した解決方法などを幅広く検討し、相談者の希望を効果的に実現することができる方法を模索するよう心がけている。
事務所名:山室・岡田法律事務所
事務所URL:http://y-o-law.com/