虫よけスプレー、塗り忘れが多いのは耳の裏…危険ウイルスを運ぶ身近な害虫“蚊”の危険性

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 強烈な毒を持つヒアリが国内で相次いで目撃され日本中がパニック。攻撃性が強く、海外では刺されたことによる死者まで報告されている。そんな、場合によっては死に至る危険な「殺人虫」の数々の生態と、いざというときの症状や対策法をリポートする。

◆危険ウイルスを運ぶ、もっとも身近な害虫

●アカイエカ
死因 日本脳炎やマラリア、ジカ熱などの感染
出没スポット 家屋やオフィスなどあらゆるスポットに
危険度 ★☆☆

 今年も蚊に悩まされる夏。さまざまなウイルスを媒介する蚊による死者は全世界で年間70万人以上にも及び、もっとも身近な害虫として恐れられている。群馬県立ぐんま昆虫の森の金杉隆雄氏に話を聞いた。

「我々が家でよく目にする茶褐色の蚊はアカイエカという種類ですが、ウイルスを持ったアカイエカが人を刺すことで、日本脳炎などを発症する恐れがあります。ワクチンの普及によって日本脳炎の国内感染者は減少していますが、アジアではいまだに猛威を奮っており、年間5万人が発症しています。海外旅行者を通じて、国内感染がいつ起きても不思議ではありません」

 さらに、金杉氏が危惧しているのが外来種の蚊の流入だ。

「温暖化によってハマダラカなど外来種の蚊が日本に住めるようになり、マラリアやジカ熱などの病気が日本で蔓延する恐れがあります。日本の医師はマラリアの症例を見たことがないため、マラリア患者をただの風邪だと思い隔離をせず見逃してしまうことが考えられます。その場合、蚊によってパンデミックなどが起こり、大パニックになる可能性がありますね」

 アース製薬の貞森邦生氏は蚊のリスクを減らす方法をこう語る。

「殺虫剤や虫よけなどによる対策は確かに有効ですが、虫よけスプレーの塗りムラ、塗り忘れには気をつけてください。塗り忘れがあると、そこを蚊が見つけてしまうため、刺されることを防げません。耳の裏などは特に塗り忘れが多いポイントです。また、汗をかくとスプレーの成分が流れるため、こまめに塗り直してください」

 ハチの一刺しならぬ“蚊の一刺し”であっても油断は禁物だ。

【金杉隆雄氏】
昆虫をテーマにした体験型教育施設「県立ぐんま昆虫の森」昆虫専門員。専門は蚊だが、それ以外のハチ、クモにも造詣が深い

【貞森邦生氏】
アース製薬トレードマーケティング部課長兼管理薬剤師。蚊、ゴキブリ、ダニ、ハエなど家庭の害虫駆除などに精通した虫のプロ

― [最凶殺人虫]図鑑 ―