2017年2月、北朝鮮南西部・黄海南道(ファンヘナムドウ)にあるナマズ養殖場を視察する金正恩・朝鮮労働党委員長。朝鮮中央通信が公開した(STR/AFP/Getty Images)

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 国連の北朝鮮経済制裁決議が全会一致で採択された後、中国は北朝鮮の海産物の禁輸措置を取るなど、具体的な動きがみられる。いっぽう専門家は、これまで中国は、北朝鮮産の水産物を「中国産」として世界の市場に流通させていたとして、中国は対北朝鮮制裁の「抜け穴」だと指摘する。

 中国政府は制裁対象となった北朝鮮からの海産物などの輸入を今月15日から全面的に禁止すると発表した。16日、実際に中朝国境の丹東では、北朝鮮からのトラックが中国に入国できずに引き返した、と米ニューヨーク・タイムスなどが報じている。

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 しかし、中国はこれまで、国連制裁を無視したり、独自に反発していたため、今回の制裁も厳格に履行するかどうかは懐疑的な見方は多い。

 米コロンビア大学・韓国法学研究センターのヘンリー・フェロン氏は、ブルームバーグの取材に応え、中国が表向きに貿易を制限しても、中朝貿易の関係者は既にこのような制裁をかいくぐるのに「精通している」と述べた。

 昨年、北朝鮮の数少ない財政収入源のひとつ、海産物の輸出額は1.96億ドルで、ほとんどは中国への輸出だった。

 フェロン氏は、こうして北朝鮮から輸入された海産物は「中国産」のラベルを張られて、中国を経由して世界に輸出されていると指摘する。

 制裁の履行について、現場からも声があがる。ロイター通信は16日、丹東で取引する中国人漁師を取材し「中国は本当に輸入禁止にできるのか? 何千(トン)もの食べ物がこの貿易に依存しているのに」との声を拾った。

 韓国の国営機関・大韓貿易投資振興公社の調べでは、昨年の北朝鮮の対中貿易は全体の92.5%を占め、過去最高となり、3年連続90%台の高水準を記録した。

(翻訳編集・叶清/齊潤)