「新スーパーフード」のナツメヤシ

 7月21日付「日経MJ」では、スーパーフードの新顔として「ナツメヤシ(デーツ)」が取り上げられ、流通業界のトレンドセッターとして話題の製品をいち早く取り扱う「成城石井」における売り上げが、前年比3倍となったことが紹介されています。

 フジテレビ系「めざましテレビ」でも「新スーパーフード」として紹介されたナツメヤシですが、そもそもは中東・北アフリカでよく食べられ、ラマダン期間中のイスラム教徒が一日の断食を終えた際に食べる貴重な果物として崇拝されています。

 ナツメヤシは甘みが強く、食感はプルーンそっくり。食物繊維豊富で、鉄分やマグネシウム、カリウムといったミネラル分もたっぷりの、まさに「アラブの美容食」といえます。日本においても、30〜60代と幅広い年代の女性に人気で、スーパーフードの新顔として浸透しつつあります。

 ナツメヤシと並んで最近注目されているのが、ナツメヤシと名前がそっくりな「ナツメ(棗)」です。これをそのまま、サクサクのチップスにした「ナツメチップス」というおやつも、8月から「東洋のスーパーフード」としてスーパーなどでの取り扱いが始まっています。

薬膳鍋やサムゲタンに使われるナツメ

 ナツメヤシとナツメ。名前だけでなく、色や形、英語名もそっくりであるため混同されがちですが、ナツメヤシはヤシ科、ナツメはクロウメモドキ科と、全く違う植物なのです。その違いは以下の通りです。

【ナツメヤシ】 

科目:ヤシ科
別名:デーツ、date、date palm
色:茶褐色
特徴:中東や北アフリカでよく食べられるドライフルーツ。ねっとりとした甘みがある

【ナツメ】 

科目:クロウメモドキ科
別名:大棗(たいそう)、Jujube(英)、Chinese-date、Red date
色:赤
特徴:韓国・中国でよく食べられるドライフルーツ。蒸して乾燥させたナツメは「大棗」として漢方薬にも用いられる。あさっりとした甘みがある

 ナツメヤシに比べて知名度はまだ低いですが、ナツメは中国や台湾、韓国でよく見られ、その赤い果実は火鍋や薬膳鍋、サムゲタンなどに使用されています。中国では古くから「ナツメを1日3粒食べると老けない」とされるほか、大棗は女性の健康に良い生薬として古来重宝されているのです。

 ナツメには、疲労回復▽イライラ解消▽眠りの質を上げる▽血を補う――などの作用があり、女性にはピッタリ。栄養価はナツメヤシ以上で、食物繊維やカリウム、葉酸、鉄分など、現代女性に必要とされる栄養素を豊富に含んでいます。ナツメを手軽に摂取できるナツメチップスが注目される理由も分かるというものです。

 名前がよく似たナツメヤシとナツメですが、昨今の健康ブームの中、美容と健康のいずれにも効果的な植物として、今後ますます注目の的となりそうです。

(美容コンサルタント・韓方薬膳料理専門家 余慶尚美)

【画像】ナツメを使った「ナツメチップス」の例

ナツメを使った「ナツメチップス」の例

元記事:注目のスーパーフード! 「ナツメヤシ」と「ナツメ」の違いと魅力