<アメリカのトランプ大統領がアフガニスタンの新戦略を発表し、アメリカの関与継続を表明した。アフガニスタンに無関心だったトランプの戦争とは?>

ドナルド・トランプ米大統領は21日、政権発足から8カ月で最も重大な決断をした。アフガニスタンへのアメリカの関与を継続し、米軍部隊を撤退させるのではなく増派し、「勝つために戦う」ことが、トランプの国家安全保障チームの選んだ答えだ。ただし増派の規模など、具体的な計画は明らかにしなかった。

アフガニスタン増派に反対してきたトランプがたとえ疑念を持っていようと、これは最終決定だ。目的は、アフガニスタン軍による治安の回復を支援し、反政府武装勢力タリバンに対する作戦を本格化し、テロ組織ISIS(自称イスラム国)が同国で足場を固めるのを阻止することだ。

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オバマ政権のアフガニスタン政策を批判してきたトランプ政権は、この決定を、前政権とは明確に袂を分かつ新たな戦略だと主張するだろう。だが現実には、長年の中核戦略を、適度に修正しただけだ。

一方、今回の決定の重大さの割に、アメリカの国家安全保障問題に占めるアフガニスタンの存在感は失われたままだ。もはやアフガニスタンが、アメリカで話題を独占することなどない。アフガニスタン戦争が「良い戦争」と言われたのは過去の話で、今や忘れられた戦争だ。2016年の米大統領選挙でも、アフガニスタンは全く争点にならなかった。1度もテレビ討論の議題にならず、トランプも民主党候補だったヒラリー・クリントンも大した意見を言わなかった。

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辛い戦争から目を背ける国民

だがアフガニスタンでは、これまでに2400人以上の米兵が死亡し、2万人以上が負傷した。2002年以降、アメリカはアフガニスタンの外交や治安維持を支援するために1000億ドル以上を注ぎ込んだ(この金額に、アフガニスタンで実際にかかった数千億ドルの戦費は含まれていない)。これだけの人命と国費を犠牲にしても、アメリカ人の大多数にとってアフガニスタン戦争は過去の話だ。9.11テロの報復として始まった、アメリカ史上最もトラウマとして残る戦争であるはずなのに、心理的に決別してしまった感じだ。

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多くのアメリカ人と同様に、筆者もアフガニスタンにおけるアメリカの使命について答えを探しあぐねている。はっきりした正解がなく、どの選択肢にも納得がいかない。前職(オバマ前政権下の米国務省国防次官補代理)では、政権末期に駐留米軍の兵力を維持するとしたバラク・オバマ前大統領の決定を強く支持した。規模を維持するリスクより規模の縮小によるリスクの方が大きいと思ったからだ。

ケリー・マグサメン(米国務省元国防次官補代理)