大迫勇也ケルン)がいよいよチーム練習に合流する。ボルシアMGとのブンデスリーガ開幕戦に欠場した翌日、ケルンの練習場には軽快に体を動かす大迫の姿があった。前日の試合に出場しなかった控え組、自転車で汗を流した出場組とは別に、大迫はこの日、午前と午後の2部練習を個別に行なった。


早期の復帰を目指してトレーニングを続ける大迫勇也(ケルン)

「状態はいいですよ。痛みもほぼないので。足首は軽く固定はしています。先週からずっとフィジカルメニューをやっていたんで、いい感じです」

 大迫は非常に明るい表情で現状についてそう説明した。午後はランニングやダッシュを中心に30分ほど汗を流した程度だったが、午前はシュートなどのボールを使ったメニューや軽い1対1もこなしたという。

 本人は金曜日に行なわれる第2節ハンブルガーSV戦への出場を目指しており、「火曜日からチーム練習に合流する」と語った。しかし、そのあたりのスケジュールを確かめようとする地元紙の取材に対して、ペーター・シュテーガー監督はお茶を濁した。

 新シーズンに向けて順調に調子を上げていた7月末、大迫は思いもよらぬところで負傷し、離脱を強いられることになってしまった。

 7月31日、イタリア1部ボローニャとの練習試合に大迫は2トップの一角として先発した。相手の最終ラインでDFのロングボールを阻もうと右足を伸ばすと、強烈なボールがその右足に当たって体勢を崩し、そのまま外側から足をついてしまった。

 右足首の靭帯損傷。クラブは離脱期間を公表しなかった。3月末の日本代表UAE戦で大迫が膝を負傷した際は「少なくとも3試合離脱」という具体的な数字を出していた。実際は3試合目で復帰することになったのだが、今回のあいまいな発表からはクラブ側の事情がうかがえる。

 今季のケルンはエースFWアントニー・モデストが移籍し、大迫を攻撃の中心に見込んでいた。今季はヨーロッパリーグ(EL)にも出場するため、チームとしては何としても大迫に活躍してもらわなければならない。

 早く復帰してもらいたいのはやまやまだが、無理をして悪化させるのは避けたい。クラブとしては日本代表にも派遣したくないのが本音だろう。病み上がりでW杯出場をかけた重要な試合に強行出場となれば、再発のリスクは免れない。

 リーグ開幕を前に、大迫が個別練習を始めた際も、シュテーガー監督は「ハンブルガー戦で起用できるかはまだ言えないが、その後は代表ウィークになる」と、代表へ派遣しないことを想定した発言をしていた。大迫自身も、クラブから代表に派遣したくないという雰囲気を感じているという。クラブの事情を考えれば、やむを得ないところはある。

 しかし、大迫には代表に参加したい気持ちがある。

「ほんとにコンディション次第ですけど、全力でいけるのであれば、やる価値はすごくあると思う。モチベーションはすごくありますけどね」

 日本代表のスタッフとは常にコンタクトを取っており、CTなどで患部を撮影すれば毎回送っていた。代表スタッフとは別に、ドイツ在住の日本人に治療を行なってもらったこともあって、ケガは想定したよりも早く治り、代表スタッフには驚かれたという。

 シュテーガー監督はまだ大迫がプレーしているところを見ていないためわからないが、大迫自身にはすでにプレーできる感覚がある。無理は禁物だが、試合で起用してもらうためには、自らが万全な状態であることを示さなければならない。

 すべてはこの数日の間に決まる。果たして、大迫は代表戦に間に合わせることができるのだろうか。

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