埼玉・熊谷市のスーパーで売られているポテトサラダを食べた利用客が腸管出血性大腸菌『O-157』に感染し、このうち5歳の女児が意識不明の重体になっている。

この店では、大皿に盛ったポテトサラダを客が好きなだけスプーンで取るセルフサービス形式で販売している。番組にゲスト主演した食品衛生に詳しい東京医科大学の中村明子兼任教授はこのスプーンが盲点だったのではないかと指摘した。

このスーパーは『でりしゃす籠原店』。今月(2017年8月)7日、8日に売られたポテトサラダを買って食べた客14人のうち8人が下痢やおう吐を訴えた。病院で検査した結果、8人のうち6人から『O-157』が検出され、このうち5歳の女児が意識不明の重体、4歳の男児と60歳女性が重症という。

『O-157』は、牛や豚など家畜の糞便→汚染された土・水→野菜類→人の口という経路で感染する。感染力が強く幼児や高齢者は少量の菌で発症する。

スプーンは1日1回消毒

スーパーの惣菜担当者によると、午前9時ごろ工場で作ったポテトサラダを仕入れ、店内の総菜部門で切ったハムやリンゴを混ぜて大皿に盛り、客に出した。客は好きな量をスプーンで取るセルフサービス形式で購入する。客が使うスプーンは1日昼に1回消毒しているという。

この担当者は「作業中はゴム手袋の上に使い捨てのビニール手袋をし、まな板も毎日消毒、使用した調理器具は煮沸処理しており衛生管理はちゃんとやっている」と説明した。

しかし盲点があるという。中村教授は「工場で作ったポテトサラダならもっと広い範囲で感染していた。ハムなどはきちっと衛生管理したものを仕入れていると思う。スプーンが一番可能性として残る。不特定多数の客が扱うスプーンを1日1回の消毒では少ない。手を洗うわけでもないし手袋をするわけでもない。感染の媒体になっていると考えるのが自然だ」と指摘する。

しかし玉川徹(テレビ朝日解説委員)は「不思議なのは2日連続なんですよね。O-157に感染した人が2日連続でスプーンに(菌を)付けたということになる。可能性はないとはいえないがそんなことって...」と疑問を呈した。

これに中村教授は「ポイントは2日連続なんです。同じような汚染があった。スプーンは洗っただけではダメです。惣菜の担当者がスプーンを含め、調理をどう処理し翌日に準備をしていたか。担当者を含め検査を絞り込む必要がある」という。

驚いたのはセルフサービスの盲点。ホテルなどバイキング形式のセルフサービスは多いし、自家製のパン販売店でも備え付けの器具で菓子パンを取ったりする。さらにスーパーの野菜売り場では生食するキュウリを手で選んで購入する。

それでも過去このケースで感染した話は聞いたことがない。大丈夫なのだろうか...。