2年がかりでようやく離婚したインド人女性(画像は『Times of India 2017年8月20日付「Lack of toilet is cruelty, says court, grants divorce」』のスクリーンショット)

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「夫が家の中にトイレを設置してくれない」として2015年から離婚を申請していたインドのラージャスターン州に住む女性が、このほど裁判でようやく離婚を認められた。『Times of India』や『Metro』が伝えている。

ラージャスターン州ビルワラにて、2011年に結婚した夫とトイレや浴室のない家で生活していた24歳の女性。彼女は何度も家の中にトイレを設置してほしいと頼んでいたにもかかわらず、夫はその願いを聞き入れなかった。そのため女性は、夕暮れまで待って家の近くの野原で排泄したり、体を洗わなければならなかった。

女性は2015年、苦痛に耐えきれず夫との離婚を申請した。しかしインドの法律では、残虐行為やDVなど限られた状況のみの離婚しか認められていない。よって裁判が長引き、8月18日にようやく離婚成立となったという。

ビルワラの家庭裁判所で行われた裁判で、判事は「女性は人に見られるのを避けるため、排泄は日が沈むまで待たなければならなかった。女性に屋外で排泄を強要することは拷問に等しい。夫はタバコや酒類、携帯電話の購入にはお金を使うが、トイレを作ることには積極的ではない。これは女性に対する身体的虐待であり、家族の尊厳を無視した行為で許されるべきではない」と述べた。

妻から離婚を言い渡された夫は、女性の家族は家の中にトイレがないことを問題にはしていないようだったと言い、村の多くの女性は屋外で排泄をしているので妻の要求を不自然に感じたようだ。

トイレを設置してもらえないことが理由で、離婚が認められたのはインドでは初のケースとされている。この国の田舎では屋外で排泄することが一般的であり、家の中にトイレが設置されていても使用しない人も多く存在するそうだ。しかし外での排泄は、女性にとって危険であり不快なものだ。インド政府は2019年までに、全ての家にトイレを設置する方針でいるという。

なお昨年、ユニセフでは「インドの人口のおよそ半数がトイレを使用していない」と見積もっており、発展都市と貧しい地方ではかなりの差があるようだ。

画像は『Times of India 2017年8月20日付「Lack of toilet is cruelty, says court, grants divorce」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)