死後離婚を選ぶ人が増えているワケ

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死後離婚とは?

タレントの上原多香子さんが、亡くなった夫の戸籍から籍を抜くという事を巡り、夫の親族とトラブルになっていることで、死後離婚という言葉が注目を集めています。

あまり耳慣れない言葉ですが、「死後離婚」とは一般的には亡き夫の親族(姻族と称す)と離縁をすることを指します。それは姻族との関係を絶つというケースもあれば、妻の再婚や、人生の再スタートという前向きなケースもあります。

上原多香子さんの場合は、夫の自殺というショッキングな亡くなり方と、その原因が上原多香子さんの不倫だったということが伏せられていたのに、早くも再婚するという噂で姻族の配慮が踏みにじられたことにより、怒りを買ったのだと思います。


昔は死後離婚を選ぶ人はほとんどいなかった

良き関係でそれが適っていた場合を除き、嫁いだ先の義両親の世話を強いられて来た妻の苦しみは昔から周知の歴史です。そこからの離脱と決別が死後離婚だと思います。

「女三界(さんがい)に家なし」という言葉があります。女性は三従と言って 、幼い時は親に従い、嫁に行っては夫に従い、老いては子に従わなければならないとされるので、一生の間、広い世界のどこにも安住の場所がない。女に定まる家なしということで、嫁に行ったら実家の敷居をまたがせてくれなかった厳しいことわざがありました。

最近は、亡き夫の遺族年金を貰えるケースもあるので、嫁ぎ先に残る事や、義両親とは離れて住んでも関係まで絶つことはありません。しかし実際は義両親の世話というのが嫁の役目というのは酷という考え方に変わってきているので、生活に少し一線を引く程度で、婚家との関わり方は分けて考える風潮はあります。

それが上手く関われないとなった時に、死後離婚ということになるのだと思います。

特に今回の上原多香子さんのケースのように「脱籍」で揉めるのは、それまでの関係性を表していると言えるので、これはちょっと例外として扱わないといけません。


結婚観の変化が要因に

一般的に妻に生活力があれば、新たな生き方として亡き夫の家族からの脱却は何も悪いことではなく、新たな人生の選択肢として、死後離婚も悪いことではありません。

むしろ婚家との関わりから卒業したいと言うのは今どきの若い人の結婚観では普通で、昔のように嫁ぎ先の親に仕え、長男の嫁なら墓守を、などの考えは無くなりつつあります。

もちろん、それまでにいい関係があるなら、その関係性が持続するのは良いことですし、亡き夫の思い出を皆が大切にすることは、子どもたちのためでもあります。またおじいちゃん、お婆ちゃんと孫との間に距離が生まれるのも子どもたちにも惜しいことですから、それぞれの生き方を大切にしながら、それぞれが自立することはベストです。

それが耐え難いこととなった場合に初めて、死後離婚というケースになるのだと思います。


死後離婚は決してネガティブな決断ではない!?

このお盆に、孫たちと私の亡き母のお墓参りに行きました。
孫は会ったことのないひいお婆ちゃんのお墓に杓でお水を掛け、お墓を磨き、ろうそくの火を、バースデーケーキのように、吹いて消そうとしたことに、皆が笑いました。

娘さんの居る家庭は、嫁に行っても実家に行き来を気軽にして、母娘で一緒に買い物に行くという話などをうらやましく思いながら聞いています。息子の場合は男の子ということもあり、日頃はぶっきらぼうで、娘ほどまめに帰って来ませんが、こんな日には孫を連れて墓参りに来てくれては家の修繕もしてくれます。

墓参りって、何かそんな機会を作ってくれていると思います。そんな風に、私の母が、脈々と続く家族作りを残して行ってくれたような気がします。

私の若い頃の理想は大家族でした。
これからは孫も大きくなり、お嫁さんの家族と誕生日会などで集まります。今後は、学校を卒業したり、結婚式をしたりで家族の集合写真を撮ることになるでしょう。

年を重ねる毎に、集合写真の人数がどんどん増えていくのが理想です。お嫁さんの姉妹の結婚式等で倍々ゲームのように家族の人数が増えていくことはとても楽しみですが、残念ながら私の離婚によって、元夫の親族の参加は、無くなりました。

私を中心に右半分の写真はないままで、人数は止まったままです。
死後離婚も同じ。

嫁だからと言って、婚家に虐げられた時代から卒業できるのはいいことですし、いろんな問題を含んでいるので死後離婚には他人がとやかく言える問題ではありませんが、家族の繋がりがそこで途切れるのは寂しいですね。

できれば、ポジティブな選択であってほしいと願うのは難しいのかなぁ?そんな風に思う死後離婚です。


【村越 真里子:夫婦問題カウンセラー】


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