フレッシャーズ編集部

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会社に勤務すると「福利厚生」という言葉を聞くようになりますね。福利厚生とは、一口に言ってもいろんな種類があります。またその企業に勤務する労働者だけではなく、労働者の家族にとってもうれしい制度があることも。就活の際にも企業の福利厚生に注目をしていた人も多いのではないでしょうか? 実際に福利厚生とはどんなものがあるのでしょうか? 今回は「福利厚生とその種類」についてご紹介します。

■福利厚生とは「経済的な保障」のこと

ぶっちゃけ、自分の会社の福利厚生についてよく知らない社会人は約3割!

「福利厚生とは?」と聞かれてもすぐには答えられない人が多いかもしれませんね。『広辞苑 第六版』によると、福利厚生とは「福利と厚生。特に、雇用主が従業員向けに、健康の増進や生活の充実を図ること」(同P.2443より引用)となっています。
また、一般的には、企業が従業員(またその配偶者・扶養家族等)に対して提供する「経済的な保障」のことを指します。例えば「福利厚生施設」として避暑地にある会社が持つ保養所を利用できる、といったものも福利厚生の1つになります。

ちなみに英語では「fringe benefit(フリンジ・ベネフィット)」(日本語では「付加給付」「追加給付」などと訳されます)が、日本でいう福利厚生にほぼ当てはまるといわれます。勤務する企業から提供される、本来の給与以外の「利益」「経済的な保障」「支援」を福利厚生と呼ぶ、と考えていいでしょう。そして、その目的は社員の「健康の増進・生活の充実」であることがほとんどです。
企業は、福利厚生を充実させることで労働者の健康・生活をよくし、またそれによって企業へのロイヤルティー(忠誠心)も高まることを期待しています。

■福利厚生とは? どんなものがあるの?

企業は上記のような理由で福利厚生にいろいろな取り組みをしています。主な例をあげてみましょう。

健康保険/厚生年金/企業年金
・労働者災害補償保険(労災保険)/雇用保険・住宅補助/社員寮など
・財産形成貯蓄(財形)
・有給休暇制度
・子育て支援(育児休暇/出産育児一時金/家族手当など)
・資格取得支援(資格取得費用の援助/取得時の祝い金/奨励金など)
・福利厚生施設(社員食堂/保養所/運動施設など)
・クラブ活動支援

健康保険・厚生年金といった社会保険は、企業と労働者で分担して負担しますので、福利厚生の一つに数えられます。労災保険、雇用保険を足したいわゆる労働保険は、企業に加入義務がありますが、これも労働者のセーフティーネットの一つになる福利厚生です。

また企業によっては、格安で利用できる社宅や社員寮があったり、また住宅手当のように家賃のうちいくらかを補助する、といった住宅に関する支援制度を持つところがあります。これもまた福利厚生の一つです。

社員の財産形成のための福利厚生制度を設けている企業もありますが、最近増えているのは、会社が補助(金)を出してDCやNISAを利用するというもの。また一時期よりは減ったのですが、自社株を購入できるストックオプション制度を持つ企業も存在します。

大企業では特に「育児関連」の福利厚生に力を入れていることが多く、家族手当として「子ども1人につき○万円支給する」また「出産時に祝い金を出す」、「長期の育児休暇が取れる」など、労働者の子育てを支援する制度を充実させています。

他には、仕事に必要な資格、持っていればよりよく働ける資格を取得するために、教材費を企業が負担したり、見事取得した際には「一時金」を出すなどといった制度を設けている会社もあります。

企業によっては社員だけではなく、その家族で利用できる保養所を設けているのも福利厚生の一環です。施設でいえば、格安で利用できる社員食堂、運動施設なども社員からすればありがたいもの。企業内のクラブに補助を行っている企業も少なくありません。

いかがでしたか? 社員の生活が楽に、また充実したものになるように、企業は福利厚生の制度・施設を設けています。福利厚生がよく行き届いた企業では安心して働けますし、社員の労働意欲も高まります。就活で会社を選ぶ際には、「この会社の福利厚生とは?」を意識してみましょう。

(高橋モータース@dcp)