両親から授かった名前。自分の好き嫌いに関わらず、僕たちの人生を大きく左右するものだと言えるかもしれません。もちろん「一生呼ばれ続けるから重要」というわけではなく。

じつは、ヘブライ大学の研究によると「名前は顔を形作る」そうなんです。

アイデンティティーの1つとして考えられるけれど、元はと言えば、ただの言葉。それがなぜ、顔の構造に影響を及ぼすのでしょうか。この説を発表した研究者たちは、名前ごとに顔に特徴があるのかどうかを調べた上で、両者の関係を説明しています。

名前を聞いたときの違和感、
感じたことありますよね?

彼らの行った実験を簡単に説明すると、被験者に知らない人の顔写真を見せて、5つの名前から1つ、彼っぽい名前を推測してもらうというもの。協力してくれたフランス人の正解率は40.52%と、ランダムで解答したときの確率を大きく上回っていたそう。

研究をリードしたRuth Maya准教授は、脳は知らず知らずのうちに「この名前の人はこういう顔」という偏見を持っていると分析します。 相手の名前を聞いて、「〇〇っぽくないな」という違和感を覚えたことがある人も少なくないですよね。

名前ごとに「顔の特徴」がある

とは言っても、感覚でしかないのも事実。そこで活躍するのがコンピューター。約10万枚の名前と顔写真をインプットしたところ、目の周りに特徴があると導き出しました。アルゴリズムを使って、上記と同じ実験を行ったら、50%以上の確率で名前を一致させたようです。

ただ、仮に僕たちのステレオタイプが合っていたとしても、なぜ顔を形作ることになるのでしょうか。

「Rose」は優しい顔立ちになる?

Ruth准教授は、人は社会的規範に合わせる傾向があることを指摘しながら、ある具体例を論文に掲載しています。

Katherineという名前は『成功』と結びついています。思い込みが混ざっている私たちの言葉を、この名前を持つ人は無意識のうちに感じ取り、"Katherine"になろうとするのです。表情や行動、容姿にまで影響があると考えられます

名前が表情に関係するならば、顔立ちに影響を与えていることにも納得できるかも。例えば、Roseという名前は「女性的で、よく笑う」というイメージがあるらしい。彼女はいつも笑顔でいるような優しい顔つきに育つのかもしれない。

欧米人のような名前ではどのような印象があるのか分からないけれど、日本の場合はどうだろう。漢字の意味があるので考えやすそうです。

麗子という名前はうるわしい、英雄は力強いヒーローのような凛々しい面立ちに育っていくということでしょうか。とするならば、意味が分かりやすい、いわゆる「キラキラネーム」の子は、顔に与える影響は大きいのかもしれません。

Reference:Research Gate,Quartz