「眠れない……」そんな夜がたまにありますよね。仕事のストレスや緊張、プライベートでの悩みなど、理由は何であれ、不眠に陥ると次の日は疲れでボーっとして集中力は落ちてしまうし、とにかくしんどいし、なんとかしたいもの……。

そこで、『大人女子のための睡眠パーフェクトブック』(大和書房)の著者であり、睡眠コンサルタントの友野なお(ともの・なお)さんに睡眠に関するお話を伺ってきました。

第4回目は、「眠れない時の対処法」です。

第1回:あなたの睡眠の質は何点?自分に合った睡眠時間の見つけ方
第2回:今晩から始められる!「眠れる脳のつくり方」
第3回:夜やっちゃう「ひとり反省会」心がザワついて眠れない時の対処法

寝れない時は「逆に寝ない」が正解

眠れない時の対処法として、「目を閉じて横になっているだけでいい」というアドバイスが聞かれますが、あれは睡眠にまつわる都市伝説とも言うべきもので、本当は正しくないんです。

なぜかというと、眠れないままベッドにい続けると、焦りや不安からどんどん眠れない状況を自分でつくってしまう結果になるから。正常な状態であれば、ベッドに入ってから10〜20分で眠れるはず。しかし、30分を過ぎても眠れない場合、そのままベッドに入ると「眠れない」という思いばかり膨らんでいってしまいます。

ですから、一度ベッドから起き出て何か単調な作業を始めてみてください。洗濯物を畳む、靴を磨く、編み物をする、パズルをする、本を読むなど、何でも好きなものでOKです。ただし、テレビやパソコン、スマホなど、強い光を発するものは避け、光の刺激を受けないように注意してくださいね。

○○は絶対に見ない

「30分を過ぎたらベッドから出る」の他にもうひとつ、大事なルールがあります。それは、「時計は絶対に見ない」ということ。時計を見てしまうと、「もう○時間も寝れてない」「あぁ、もう○時間後には起きなきゃいけない!」というふうに、脳の中でカウントダウンが始まり、どんどん覚醒してしまう原因に。つい時計を見たくなる衝動に駆られるのはわかりますが、我慢してくださいね。

うす暗い中で単調な作業を続けて「なんか、眠いかも」と感じ始めたら、すぐにベッドに戻る。これが、眠れない時の一番正しい対処法です。

ベッドで眠れない時間を過ごしていると、「ベッドは休まらない場所」という意識づけが脳にされてしまいます。すると、翌日も「今日もまた眠れないかもしれない……」という不安が生じてしまうことに。なかなか寝付けない「入眠障害」に発展していかぬよう、眠れない時にはベッドから思い切って出るのが正解です。

開き直りも大事!

確かに眠れない夜が続くとつらいですが、とにかく眠ることにこだわりすぎないこと。これが大切です。眠ろう、眠ろうとがんばりすぎる人は、精神性睡眠障害に陥り、かえって眠れない状況を作り出している可能性があります。

そういう方に大事なのは、「開き直り」。「一晩寝なかったぐらいで死にゃぁしない!」「今日ぐらい寝なくたって、明日は大丈夫だ!」と発想を変えることが、「眠らなきゃ」と自分を追い詰めてしまうマジメな人には重要なんですよ。

また、第1回で話した、「睡眠時間制限法」も、眠れないにオススメの行動療法の一つです。あわせて試してみてくださいね。

次回は「朝の目覚めをよくする方法」を聞いていきます。

ウートピ編集部