松山英樹【写真:Getty Images】

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世界ランキング上位12人中8人が20代、「PGAの若手の勢いが最高潮」

 海外男子ゴルフのPGAツアーはレギュラーシーズンが終わり、プレーオフシリーズに突入する。今季は4つのメジャー大会のうち、全米オープン(ブルックス・ケプカ/27歳)、全英オープン(ジョーダン・スピース/24歳)、全米プロゴルフ選手権(ジャスティン・トーマス/24歳)で20代の選手が優勝。世界ランキングでも上位12人中8人が30歳以下と“若手”が勢力を伸ばしているが、米テレビ局「CBSスポーツ」は「PGAの若手の勢いが最高潮」とスポットを当てるなかで、日本の松山英樹(レクサス)を称賛している。

 男子ゴルフ界は、世代交代の時期に差し掛かっていると言えるかもしれない。

 2016年終了時点の世界ランキングで上位12名中6人が30代だったのに対し、現在は12人中4人と20代の占有率がアップ。米テレビ局「CBSスポーツ」は、「『経験のスポーツ』と言われる中で特筆すべき数字だ」とこの傾向に着目している。

 特集では、今年の全英オープンを制してグランドスラムに王手をかける世界ランク3位のスピース、同4位のロリー・マキロイ(英国/28歳)が、2人でメジャー通算優勝回数が7回にのぼることを紹介。続けて、7位のJ・トーマス、8位のジョン・ラーム(スペイン/22歳)、9位のジェイソン・デイ(オーストラリア/29歳)、10位のリッキー・ファウラー(米国/28歳)、12位のブルックス・ケプカ(米国/27歳)の5人が、2017年だけでトップ10入りを合計34回果たしているデータを示し、20代の選手の躍進ぶりを伝えた。

「ヒデキ・マツヤマが先頭を切り、わずか25歳で世界NO2にランクインしている」

 そして、同局は世界選手権シリーズ・ブリヂストン招待を制するなど今季米ツアー3勝を挙げている松山についても言及している。

「PGAの若手の勢いが最高潮。ヒデキ・マツヤマが先頭を切り、わずか25歳で世界NO2にランクインしている。彼は6年でここまでたどり着いた」

 松山はマスターズで11位の1アンダー、続く全米オープンは2位の12アンダー、全英オープンは2アンダーで、先の全米プロゴルフ選手権は5アンダーとメジャーで通算20アンダーをマーク。四大大会の非優勝選手では最上位と大舞台で安定した成績を残し、さらにフェデックスカップ・ポイントと賞金ランキングでもトップを走るなど、“リーダー格”として若手組の快進撃を引っ張っている。

 同局は最後に、「タイガー・ウッズやフィル・ミケルソンのような1990年後半から2000年代を席巻したスターが、ゴルフの明るい未来を感謝することになる」と記し、特集を締めくくっている。

 松山が年間王者の栄誉を手にできれば、若手の勢いはさらに加速しそうだ。