日産ニスモのラインナップ(写真: 日産自動車の発表資料より)

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 日産自動車のスポーツブランドであるニスモ・ロードカーが好調だ。と言っても年間販売台数は1万5,000台程度で取るに足らない増加にとどまるのだろうが、なぜかレーシングマインドは好評である。

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 スポーツカーの不評が言われて久しいが、ニスモは業務を拡大するようだ。日産・フェアレディーZなどスポーツカーあるいはGTなどは、ワンボックス、SUVの陰に隠れて細々と生き残ってきた感があったが、日産・スポーツブランドのニスモは元気だった。

 高性能スポーツ・ロードカーの製作はオーテックジャパンが引き受けていたと思う。オーテックジャパンと言えば桜井眞一郎氏を思い出す。日産スカイラインを設計したことで、日本で唯一、自動車設計士として知られた人物だ。現在のGT-Rにつながる基礎を創り、ドイツ・メーカーのチューナである「AMGとベンツ」、「アルピナとBMW」のような関係性を日本で築き上げてきた人だ。むしろ日産の社員だったため、BMW Mスポーツのようになっていくのかもしれない。

 「マーチNISMO、ノート e-POWER NISMO」などのラインナップを見ると、スポーツカーと言うよりは「カスタムカー」のようなイメージをユーザーは求めているのかもしれない。しかし、現在ではGT-R NISMOを筆頭に、370Z NISMO、ジューク NISMO RS、セントラNISMO(北米)、マーチNISMO(日本)、ノート e-POWER NISMO(日本)、パトロールNISMO(中東)の7車種をライナップして、さらに増加させる予定。

 ニスモは、よりレーシングの香りのするスポーツマインドを先頭に立て、オーテックはカロッツェリアのようなスポーツマインドを前面に出して、両ブランドとも併売するとのこと。理解に苦しむのは、世界的な情勢としてはスポーツマインドがあることは分かるが、日本国内の市場活性化策としての目算はどの程度あるのだろうか。

 トヨタがスポーツマインドを前面に出してきたのは、豊田章男社長の「お遊び」の感も拭えなかったが、自動車離れの進む若者たちを呼び戻すには、やはりスポーツカーなのであろうか?

 むしろカスタムカーのイメージで、デザインが自由に出来るシステムのほうが良いようにも感じる。各メーカーは「走り」つまり操縦性能を注意するようにはなってきたが、高速走行の多い実用的な意味での欧州市場向けのような気もしている。SUVブーム、特にSUVの高速領域での高性能化と合わせて、世界の動向に目が離せないようだ。