徹底した軽量化とパワーアップが図られた

 6月23日に日本での全ラインアップを一新したロータスに、早くも新たな限定モデルが登場。それは、手作りのカーボンファイバー製パーツを多用したロータス製GTの頂点「エヴォーラGT430」だ。 イギリス・ノーフォーク工場でハンドメイドされるロータス・エヴォーラGT430は、前後のボディパネルに新設計の炭素繊維の織り目を露出したカーボンファイバーを使用。フロントは開口部が拡大されるとともに新デザインのカーボンファイバー製スプリッターが装着され、各フロントホイールアーチの上にはエアブレードとルーバーが備えられる。

 リヤではホイールアーチ内の圧力を抑えるため各ホイール後方にエアロダクトを設けるとともに、大型のディフューザーとカーボンファイバー製ウイングと一体型テールゲート、複合材を使用したクォーターパネルを装着。

 これらの結果、レーシングカーさながらの凄みと機能美を持つスタイルを得ながら、最大250kgものダウンフォースを発生させることが可能になった。 パワートレインも、ロータス製GTの頂点たるエヴォーラGT430にふさわしいチューニングが施されている。

 トヨタ製2GR-FE型3.5リッターV型6気筒をベースにスーパーチャージャーとインタークーラーを組み合わせたエンジンは、4シーター仕様の「エヴォーラ400」はもちろん高性能2シーターモデル「エヴォーラ410」からもさらに性能アップが図られ、両グレードに対し30馬力/20馬力アップの436馬力を7000rpmで発生。6速MTに空水冷式ギヤボックスクーラーが標準装備されることでトルクアップも可能になり、3kg-m/2kg-mアップの44.8kg-mを4500rpmで叩き出すに至った。

 同時に、素早いシフトチェンジを促す慣性質量の小さなシングルマスフライホイール、コーナリング時のトラクションと出口速度を高めるトルセンLSD、リヤアクスルにかかる重量を10kg削減するとともに迫力ある排気音を響かせるチタン製エキゾーストも標準装備されている。

 また、エヴォーラGT430には「ドライブ」、「スポーツ」、「レース」、「オフ」からなる4つの「ダイナミック・ドライブ・モード」が用意されており、選択したモードに応じて車両をきめ細かく制御できる。さらに、ECUに直接リンクされた新開発の可変トラクション機能によって、「レース」および「オフ」設定ではインストルメントクラスターで状態を確認しながら、5段階のトラクションレベル(1%、3%、6%、9%、12%スリップ)または「オフ」というホイールスリップを、手動で調整することが可能になった。

 増大したダウンフォースとパワー・トルクを活かすため、ミシュラン・パイロットスポーツカップ2タイヤはエヴォーラ410より10mmワイドなフロント245/35R19・リヤ295/30R20、超軽量鍛造アルミホイールはリヤを1インチワイドな10.5Jへとサイズアップ。

 なお、ホイールカラーは標準仕様のブラックまたはシルバーのほか、オプションのグロスレッド仕上げまたはリムカットデザインのグロスブラックから選択可能となっている。

 そしてダンパーには、伸び/縮みとも20段階から減衰力を調整可能なロータス仕様のオーリンズTTXアルミ2ウェイアジャスタブルユニットを採用。さらに、側面負荷の小さい超軽量アイバッハ製スプリングを新たに採用してばね定数を高め、前後スタビライザーと組み合わせることで、ロータス各車が強みとするハンドリング性能も一段と向上した。

 ブレーキには、APレーシング製4ピストンキャリパーと組み合わせて、フロントにはJ型グルーブ付き2ピースベンチレーテッドブレーキディスク、リヤには中央部分が軽量アルミ製で従来品より2kg軽い3ピースディスクを使用している。

 コクピットも、エヴォーラGT430の性格によくマッチしたスパルタンな仕立てとなっている。レースシートやドアシル、新設計のインストルメントパネルカバーなどに、カーボンの織り目模様が美しいハンドメイドコンポーネントを標準採用。

 さらに、レース志向の強いオーナーのため、背面にカーボン素材を使用し個性的なトリムデザインを施した新設計のスパルコ製シート、運転席/助手席用4点式ハーネス、チタン製リヤフレームをオプション設定している。 ステアリングホイール、ダッシュボード、ドアパネル、トランスミッショントンネル、センターコンソールはすべて黒のアルカンターラとディンプルレザーのコンビネーション。

 フルレザーまたはフルアルカンターラのトリムオプションを追加費用なしで指定することが可能だ。なお、いずれのパターンにも、赤と白のコントラストが映えるツインカラーステッチが施され、マットブラックのインテリアパネルが与えられる。

 その一方で、GTらしい快適性を求めるオーナーのため、ナビゲーション、リバースカメラ、サブウーファーなどのエンターテインメントシステムを装着することも可能とした。 これらの結果、下記の通り細部にわたって総計35kg軽量化され、性能アップのための9kg重量増と相殺しても車両全体で26kgダウン。エヴォーラ400より96kg、エヴォーラ410より26kg軽い1299kgまで重量を削減している。

 【軽量化項目】 ・標準チタン製エキゾースト…-10kg ・カーボン製ボディパネル…-4.7kg ・オーリンズ製ダンパー&アイバッハ製スプリング…-10kg ・軽量リヤブレーキディスク…-2kg

 【重量増項目】 ・ワイドタイヤ&ホイール…+5kg ・リヤウィング形状変更…+4kg

 そして、0-100km/h加速は3.8秒、最高速度は305km/hに達し、ヘセルのテストコースではエヴォーラ最速かつピュアスポーツモデル「3-イレブン」のロードバージョンに匹敵するラップタイム1分25秒8を記録している。

 日本を含む限られたマーケットに向け60台のみ生産されるエヴォーラGT430の、日本での販売価格は、1944万円。ロータスが「ロータス史上最もパワフルで完成されたロードカー」と自信を持って語るエヴォーラGT430が、「生まれながらの名車」となるのは間違いない。