時代劇「無用庵隠居修行」に出演する檀れい、水谷豊、岸部一徳(写真左から)/(C)BS朝日

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水谷豊主演の時代劇「無用庵隠居修行」が9月15日(金)夜7時よりBS朝日で放送される。

【写真を見る】水谷と岸部が「殿と家来」という立場で軽妙なやり取りを繰り広げる/(C)BS朝日

本作は直木賞受賞作家・海老沢泰久による同名の短編時代小説が原作だ。水谷は、2009年から2014年にかけドラマスペシャルとして4作品が放送された主演作「だましゑ歌麿」シリーズ(テレビ朝日系)の吉川一義監督と本作で再タッグを結成。さっさと隠居をしたいという武士・半兵衛を演じる。

また、岸部一徳、檀れいといった水谷と共演歴のあるキャスト陣も出演。岸部は、半兵衛の世話を焼きつつ隠居をさせじと縁談を勧める用人・勝谷役を。檀は、そんな勝谷の応援を受けて半兵衛の所に押し掛けるお転婆娘・奈津を演じる。

水谷は、岸部とは「相棒」(テレビ朝日系)シリーズで長年共演。檀とは「相棒 season8」(2009〜2010年)の第10話以来の共演となる。そんな3人によるコメディータッチで軽妙なやり取りが本作の魅力の一つだ。

さらに、剣の達人である半兵衛を演じる水谷の殺陣シーン、江戸を脅かす事件の謎解きや人間ドラマなど、さまざまな要素が組み込まれたエンタメ時代劇となっている。

■ あらすじ

老中・松平定信(杉本哲太)により厳しい倹約令が発布された江戸。その過酷さに耐えかね、不平を言うものも少なくない中、巷では辻斬りが続発していた。

そんな中、徳川家の直参旗本・日向半兵衛(水谷豊)は、江戸城を警護するという役目を生真面目に勤める日々。しかし、太平の世にあっては高名な一刀流の道場で目録を受けた腕をふるう機会すらない。さらに周囲には姑息な手段で出世争いに明け暮れる同僚たち…。半兵衛はそんな日常から逃れ、そろそろ隠居をと考えていた。

とはいえ、病で妻を亡くした半兵衛に跡取りはなく、隠居すれば日向家は絶家となる。幼少時から半兵衛に仕える用人の勝谷彦之助(岸部一徳)も、ことあるごとに「新しい奥様を」と進言するが、当の半兵衛にはまったくその気がない。

勝谷は以前半兵衛と見合いをした奈津(檀れい)との結婚を勧め、女手が足りぬから、と奈津を半兵衛の家へと呼び寄せる。嬉々としてやってくる奈津に対して辻斬りを心配する半兵衛は「もう来なくていい」と帰そうとするが、なんと奈津は「住み込みでお世話を」と言い、これには半兵衛も返す言葉を失ってしまい…。

そんなある日、江戸城での勤めを終えて帰ろうとしていた半兵衛が辻斬りに襲われた。一刀流の腕でなんとか追い払った半兵衛だが、かなり腕の立つ男。ただ不思議なことに辻斬りからは白檀の匂いがした…。

勝谷と奈津に手を焼きながら、半兵衛は次第に辻斬り事件の闇へと足を踏み入れていくことになる…。

■ 水谷豊 コメント

今回初めて裃(かみしも)を着たのですが、改めて時代劇を撮っていることを実感しました。ただ、今回、僕が演じる半兵衛は早く欲も得もなくして楽になりたいと思うキャラクターなので、それほど立派な武士でなくていいんです(笑)。僕にも半兵衛のように思う時がありますし、それが人間の理想だと思います。どこか半兵衛が自分と重なるようにも感じています。

本格的な殺陣の経験はあまりないので、刀を使った殺陣は少し不安もありましたが、やってみるといいものだなと思いました。不思議なもので気が付くとみんなが倒れていますし(笑)。

岸部さんは「相棒」のときは官房長役。僕より役職が上でしたが、今回の勝谷は幼なじみで僕が殿。僕の方が遠慮はいらないのですが、勝谷は生意気で図々しい(笑)。そういう関係性も面白いですね。

台本を読んでいたとき、檀さんの芝居を想像しながら読んでいたのですが、実際に撮影するとそんな想像よりはるかにいい。かわいらしくて芝居が面白いです。

今回は時代劇とはいえ、肩の凝らない時代劇だと思います。最近は“時代劇はこうあらねばならぬ”という肩の凝る時代劇が多くなったような気もするので、普通に見られる時代劇の形、そんな理想を今回の作品に求めているような気がします。

■ 岸部一徳 コメント

僕が演じる勝谷は、側用人…いわゆる秘書のような人物ですが、今まであまりそういう役をやったことがなかったんです。今回はとにかく水谷さんが演じる半兵衛にずっとついて回る役だったので、こんなに出番が多いとは思いませんでした(笑)。でも、それがすごく楽しくて面白いですね。「相棒」のときよりももう少し距離が近い相棒になった気分で楽しんで演じています。

水谷さんもキチンとした侍の魅力もあるのですが、隠居をしたいという日常生活に重点を置く役がとても似合うと思いました。そういう意味では水谷さんの新しい魅力が出ている、これまでとはまた違う水谷さんが見られると思います。

時代劇を見ている人は“時代劇という形”を楽しむのではなく、その中の人間を見て感動するという人が多いだろうと思っています。そういう意味で伝統的なものを基本に、いろいろな時代劇を作ることが必要だと思います。この作品では新しい形の時代劇をお届けできると思っています。

■ 檀れい コメント

今まで時代劇では耐え忍ぶ女性の役が多くて、今回のようなお転婆という役はあまりなかったので、どう演じようか悩みました。でも、(吉川一義)監督も楽しい方ですし、水谷さんと岸部さんのなんとも言えない息の合ったお芝居がとても面白い。三人一緒のシーンが多いのですが、私としてはどうにかこのお二人の間に入れないものかと、もがいていました。お二人の仲にジェラシーを感じるぐらい(笑)。

大奥に潜入するシーンもありますが、私としては大奥女中の衣装を着るのが初めて。衣装合わせのときからうれしくて楽しかったです。

水谷さんとは「相棒」で共演して以来になりますので、成長した姿をお見せしたいと思いました。岸部さんとはご一緒にお芝居をさせていただくのは初めて。静かな方ですが、ぼそっと言う一言や、表情がなんとも言えずおかしかったです。

今回の作品は時代劇ですが、若い人が見てもきっと楽しいと思います。敷居が高いとか難しく考えないで見ていただければ、もっと時代劇が見たくなるのではないかと思います。