ミッチェル=ブレーク、ウサイン・ボルト【写真:Getty Images】

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世界陸上400メートルリレー金メダルのミッチェル=ブレークが後継者候補の1人

 陸上の世界選手権(ロンドン)でラストランとなった人類最速男、ウサイン・ボルト(ジャマイカ)。男子400メートルリレーのレース中に左太もも裏の痙攣を起こし、悲劇の結末を迎えたが、希代のスプリンターが陸上界に残した功績は決して色褪せない。400メートルリレーで金メダルに輝いた開催国イギリスの有望株も、ボルトへのリスペクトを英紙「デイリー・メール」に語っている。

 取材に応じたのは、新鋭ネサニエル・ミッチェル=ブレーク(英国)。男子200メートル決勝で4位に入賞すると、400メートルリレーでは母国に初の金メダルをもたらし、ロンドンオリンピック・スタジアムに詰めかけた地元の観衆を大いに沸かせた。

「僕らは今だけでなく、ずっとメダルを獲得したいと思っていた。イギリスのスプリンターは進化している」と話す23歳は、3年後の東京五輪での活躍も期待される“ポスト・ボルト”候補の1人として期待されている。

 そんなミッチェル=ブレークだが、金メダルを獲得した400メートルリレーで左太もも裏の痙攣を起こし、レースを棄権したボルトはやはり大きな存在のようだ。記事では、「ボルトが去って、空虚な気分だよ。それは決して満たされることはないんだ」と英雄の引退について一抹の寂しさを語ると同時に、ボルトの偉業についてもコメントしている。

「他のアスリートは競争に身を置き、金メダルや銀メダルを争うことになる」

「誰かが今後も素晴らしい成績を達成することはできるだろうけど、彼がスポーツ界で成し遂げたことのレベルに、正直に言って誰も到達できないと思う。それはトラックの内外両面でだ。彼は永遠のアイコン。世界中のどんなアスリートより記憶されるだろう」

 引退したボルトの姿をトラックで見ることはもうできない。しかし、ミッチェル=ブレークのように、彼に憧れてきた若き才能たちの台頭によって、短距離界はこれまで以上に高いレベルでの戦いとなることは間違いないだろう。それはミッチェル=ブレークも自覚しているようで、記事は今後の群雄割拠化を予測している

「他のアスリートは競争に身を置き、金メダルや銀メダルを争うことになるのは間違いない。彼が走っていたクレイジーな時代が、きっとより一層の競争力をもたらすだろう」

 ボルトが残したものは、今後の若手スプリンターにとって大きいものであるのは間違いない。そこに、“ボルトを感じることができる”と言ってもいいのではないか。