棺の値段や種類について専門家に聞いてみた

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昔から棺は時の権力者や富裕層は豪華なものを使用し、庶民は質素なものを使用していた。しかし、時代が変わった現在ではどうなっているのだろう。2003年と少々引用が古いが、「教えて!goo」では「棺桶の値段って?」と題して質問が寄せられていた。

■棺桶の値段は、材質によってピンキリ

質問者は、棺桶の値段は一体幾らするのかと、ストレートに聞いてきている。その質問に対する回答を見てみよう。

「あんまり調べたくないようですが下記のページにはこうなっていました。白木品:5万円以上 布 製:20万円以上 極上製:100万円以上」(O-LEOさん)

これは2003年当時の相場。最近では、木棺(普及品)5万〜50万円、木棺(高級品)100万〜200万円以上、布棺5万円〜約30万円となっている。

「二週間前に葬儀をやったばかりですが、棺桶は20万円くらいの値段がついていたと思います。一般的な値段のもの(一番安いのではなくそれよりちょっと上くらい)にしてもらって、このくらいです。ただ、こういったものは、値段があってないようなものだと思いますよ。葬儀屋によっても違うと思いますし。…(中略)日常の感覚ならそれって何?という値段だと私は思うのですが、…(中略)代金を値切るわけにもいかない。なんだかヘンな回答になりました。ごめんなさい」(acco3622さん)

直接棺の金額を提示する回答もあったが、同じ材質の棺ではあっても、値段は葬儀社によって違うため、相場はあってないようなものではないかとする回答もあった。

■どの棺桶にするかよりは、故人への思いを優先すべき

現代のお棺事情について、葬儀に纏わる様々な問題に詳しい心に残る家族葬を運営する葬儀アドバイザーに取材し、お話しを伺ってみた。

「お棺は故人の遺体をお納めする入れ物です。その歴史は古く、日本では弥生時代の甕棺から始まり、古墳時代には特に権力を持つ者に多量の副葬品が周りに供えられた古墳を築造し、巨大な木棺や石棺を造って使用していました。エジプトや中国などの外国でもその歴史は紀元前2000年にまで遡ります」

棺に長い歴史があると言うのは聞いたことがあったが、数千年前の弥生時代からあることには驚いた。

「お棺の形状は基本的に二種類です。日本で主流なのはキャスケット型と呼ばれる細長い長方形の箱の形です。これはアメリカでも一般的なものとなっています。もう一つは外国のホラー映画などで使われる、頭部が広くなり足先に行くにつれて狭くなっているような形となります。これをコフィン型と言い、使っている主な国としてイギリスが挙げられます。材質は木で檜(ひのき)、樅(もみ)、桐(きり)が使われています。また、お棺の種類の区別としては、シンプルな長方形の棺、その周りを布で巻いた『布棺』、アクリル板で中を覆うことができる『エンバー棺』、材質がダンボールでできた『エコ棺』の四つに分けられます。側面には彫刻を施すことができ、色も多様なためその種類は膨大な数となります」

ダンボールのお棺というのは意外だったが、葬儀でもエコというのは良いかもしれない。

「お値段も幅広く、安いものだと二万円弱から、高いものだと二百万円を超えるものまであります。基本的に、天然の木を用いた場合や希少価値が高い檜を用いた場合は高額になる傾向があります。また、彫刻を施す場合に施工面が多い程、すなわち一面二面三面…五面と多くなる程高額になってしまいます。ちなみに実物を見たことがありますが、その出来栄えには感動しましたし、その値段が相応であろうことは納得できました。もちろん、実際に購入して使用するどうかは別だとは思いますが」

エコ棺は安価だが、天然木の無垢材ならば200万円を超える。どちらも、実際に購入するとなると、やはりためらってしまいそうだ。

「お棺の種類や値段が様々であることを知ると、誰しも故人の遺体を納めるお棺を安く済ませないで、立派で綺麗な棺に納めたいという気持ちが生じるのは当然のことと思います。実際、お棺の購入に迷ってしまう一番の理由はそこにあるのでしょう。しかしここで最も大切なことは、棺の材質や値段ではなく、故人への思いではないでしょうか。値段が高いお棺を購入しても、それが素晴らしい葬儀になるとは限りません。また、高価なお棺もそうでないお棺も、結局は火葬で灰となってしまいます。これを踏まえてどんなお棺にするかお決めになった方がいいでしょう」

結局は故人への思いをどう考えるか。何が大切かを今一度じっくりと考えてみると良いのかもしれない。最終的に高級な棺を購入するのも良いし、エコ棺のような安価なものを購入するのも良い。何を選択しても自由ではある。しかし、葬儀にとって最も大切なもの。それは故人への思いであることを忘れるべきではないのかもしれない。

専門家プロフィール:心に残る家族葬 葬儀アドバイザー

故人の家族と生前に親しかった方だけで行う家族葬こそが、故人との最後の時間を大切に過ごしたいという方に向いていると考え、従来の葬儀とは一線を画した、追加費用のかからない格安な家族葬を全国で執り行っている。

ライター 与太郎

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)