磐田の藤川虎太朗(左)と針谷岳晃(右)が2シャドーで練習試合にフル出場。いずれもゴールに絡み躍動した。(C)J.LEAGUE PHOTOS (C)SOCCER DIGEST

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[練習試合] ジュビロ磐田 5-2 東海学生選抜/8月20日/ヤマハ大久保グランド

 ジュビロ磐田は8月20日、ヤマハ大久保グラウンドで東海学生選抜と練習試合を行ない、前日のC大阪戦を欠場したメンバーを中心に臨み5-2で勝利を収めた。
 
 磐田の布陣はトップチームと同じ3-4-2-1。前線は2シャドーに藤川虎太朗、針谷岳晃、そしてセンターフォワードは松浦拓弥が務め、臨機応変にポジションチェンジを繰り返しながらゴールに迫った。
 
 学生選抜の榎本大輝のドリブル突破から先制点を許したものの、その後、磐田に流れをもたらしたのが、藤川&針谷の新人コンビだった。
 
 20分、中央の松浦から右サイドへのパスを受けた藤川が、強烈なショットを突き刺し同点とする。27分、左サイドにいた針谷がためを作って放ったパスを再び藤川がねじ込む。
 
「柔」の針谷はさっそうと華麗なボールさばきで相手を翻弄し、磐田に主導権をもたらした。一方、「剛」の藤川は肩まで腕まくりしてパワーとスピードを生かして敵陣に突き進み、試合を動かした。まるでキャプテン翼の大空翼と日向小次郎がコンビを組んだかのように、高卒ルーキーのふたりがチームに躍動感をもたらしていた。
 
 さらに、その相乗効果と言っても過言ではない。ふたりに触発されるように、藤田義明の強烈ヘッド、松浦、上田康太の目の覚めるようなスーパーショットも飛び出した。針谷は後半途中からボランチでも起用され、試合をコントロールした。
 
 試合後、藤川は「怪我のほうはもう万全。なかなか実戦形式で点が取れずにいたが、感覚が蘇ってきた」と手応えを得た様子で、針谷とのコンビについて「もっとアイツのプレーを知り、もっと知ってもらい、感覚を深めていきたい」と語った。

 一方、針谷は「出来はあまり良くなかった。最近は悩んでしまうこともあるが、成長できている期間だと捉えている。ボランチに降りた時など、もっとゲームをコントロールできないと、リーグ戦のメンバーには食い込んでいけない」と、自らの課題を挙げていた。
 
 トップチームの2列目(シャドー)は、中村俊輔とアダイウトンがレギュラーを務め、松浦、太田、齊藤、中野ら控えには実力派のアタッカー陣が揃う。それでも常時ベンチ入りしていたシャドー候補の松本昌也が全治約2か月、そして松井大輔がポーランドに移籍。新人のふたりの台頭が待ち望まれているのは確かだ。
 
 東福岡高の10番をつけた逸材でありようやく怪我から完全復活した藤川、そして昌平高から加入し年代別の日本代表にコンスタントに選ばれる針谷。まだ粗さがあり、時間帯によっては消えていることなど課題はある。それでも、この日のルーキーコンビの個性の光る活躍は、今後への貴重な試金石となるに違いない。
 
取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)