漫画『秋葉原は滅亡しました』などを手がける仁藤砂雨(@nitousau)さんの故郷では折に触れ、若者を集めた農業体験会が開催されるそうです。

手作業で畑を耕し、草むしり…。参加した若者は肉体労働を体験し、「農業って大変」という感想をもらします。

その様子に、仁藤さんは疑問を抱いています。

「手作業でやらせて大変さを体験させるより、耕運機で一気に耕して、『私にもできそう!』と思わせるほうがよいのではないか」

手作業だと長時間かかることでも、耕運機を使えばわずかな時間で完了します。

「農業って、思っていたよりも簡単なんだなぁ」と思わせたほうが、将来、農業に参入する若者が増えるのではないかと仁藤さんは考えています。

仁藤さんのツイートに対して、さまざまな意見が集まりました。

最初に楽、と教えてしまうと、大変なことに直面した時に投げ出す人が出てくるからでは?道具の使いかたを知っていても、その本来の意味を知らないと正しく道具を使えないからだと思う。賛成です。農業はつらい、というイメージは払しょくすべき。いまのコンバインは冷房も付いていて、会社勤めより楽だと聞きました。「楽そう」より「楽しそう」という気持ちになってもらったほうがいい。

仁藤さん自身も、「もしかすると、大変な手作業を体験させることにも何か意味があるのかもしれない」とも考えています。もちろん、すでに「ほら、こんなに農業って楽なんだよ!」と示している農家もあるはずです。

ただ、機械を使わず土に触れることの喜びを体験させることに、別の意味もあるのかもしれません。

自宅で園芸をしたことがある人ならば、感じたことがあるはずです。

土や植物に触れると、それだけでモヤモヤが晴れ、穏やかな気持ちになります。パソコンやスマホに向かっていては、決して得られない感覚です。

腰が痛くなり、日差しに参ってしまうこともあります。それでも、得られる心の安らかさは、人にとってかけがえのないもの。

「農業が好き」という気持ちで、若者がその道へ進んでくれるのを願ってやみません。その道が、苦しいことばかりでなく「楽で」「楽しい」ものだとしたら、なおさら素晴らしいことだと思います。

[文・構成/grape編集部]