南米ベネズエラの首都カラカスで、制限議会による立法権剥奪を無視して開催された国会(2017年8月19日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】南米ベネズエラの制憲議会は18日、野党が多数を占める国会から立法権を剥奪して制憲議会に移す法令を全会一致で可決した。しかし翌19日には、制憲議会の決定を無視する形で国会が開催された。

 国会指導部は各国の外交官を19日の国会に招待し、米国、欧州連合(EU)、アルゼンチン、チリ、カナダ、メキシコ、ペルーなどがこれに応じた。

 野党指導者らは、ニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領の支持者らで構成された制憲議会による国会からの立法権剥奪を怒りをもって拒否した。国会のフレディ・ゲバラ(Freddy Guevara)副議長は「この不正な決定は無効であり、制憲議会そのものが無効だ」と報道陣に語った。

 しかし、マドゥロ政権寄りの最高裁は国会の行動は制憲議会を「軽視している」と非難し、今後の国会による決定はすべて「無効」だと宣言した。

 新憲法を起草するとの目的で名目上は臨時に設置された制憲議会は18日、安全保障、経済、財政、主権に関する立法権を国会から引き継いだと宣言した。

 これに対して内外で大きな反発が広がり、国際社会からはマドゥロ大統領派による独裁だとして批判が集まった。米州機構(OAS)のルイス・アルマグロ(Luis Almagro)事務総長は「違法かつ違憲だ」と非難した。

 米国、英国、スペイン、南部共同市場(メルコスル、Mercosur)は制憲議会を承認していない。米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は先に、ベネズエラの混乱をめぐって「軍事的選択肢」を取る可能性さえ示唆した。
【翻訳編集】AFPBB News