ニック・キリオス【写真:Getty Images】

写真拡大

W&Sオープン準決勝、フェレールとの激闘を制してストレート勝ち

 男子テニスシングルス世界ランキング23位のニック・キリオス(オーストラリア)は、ウェスタン&サザン・オープン準決勝で同31位のダビド・フェレール(スペイン)を7-6、7-6でストレート勝ち。第2セットには、相手をおびき寄せて逆サイドを突く頭脳プレーを繰り出し、ATP中継サイト「テニスTV」の公式ツイッターは動画付きで紹介した。実況も思わず「さすがキリオスだ」と叫ぶなど、観る者を魅了している。

 22歳のキリオスは雨天順延の影響で18日に3回戦、準々決勝と1日に2試合を行う強行日程を強いられたが、世界ランク44位のイボ・カロビッチ(クロアチア)、さらには第1シードのラファエル・ナダル(スペイン)を撃破。2014年大会の準優勝者フェレールが待ち受ける準決勝へと駒を進めた。

 試合は序盤から一進一退の攻防。タイブレークを7-3で制して第1セットを先取すると、第2セットも白熱のラリーを繰り広げる。4-4で迎えた第9ゲームには、自らのサーブから9本のショットが行き交うラリーを、ネット際への浮き球でフェレールを前に誘き出し、逆サイドにノールックでパッシングショットを決める頭脳プレーを披露。最後は再びタイブレークを7-4でモノにし、2時間4分に及ぶ激闘にピリオドを打った。

「このビューティフルな一打。さすがキリオスだ」と実況も興奮

 キリオスの頭脳プレーにギャラリーは大きな歓声と拍手が送られた。実況も「パッシングショットの前の時点で、次に打ち込むスペースを確認していた。だから、打つ瞬間はそこのスペースを見ていない。それでもってこのビューティフルな一打だ。さすがキリオスだ」と興奮気味にレポートした。

 ATP中継サイト「テニスTV」も、公式ツイッターで「キリオスは鮮やかなショットに沸き起こる拍手喝采を好む」と動画付きで速報。これにはファンから「堂々としたパフォーマンスだ」「行け、ニック!!」「若き怪物」といった称賛の声が寄せられた。

 テニス界きっての“悪童”として知られるキリオスだが、ナダル戦後にはテロで傷ついたバルセロナを勇気づけるべく、テレビカメラのレンズにサインするテニス界恒例の勝利の儀式で、「Barcelona」の一言とハートマークをマジックで記載。心温まる行動は「君の優しさに拍手します」「一流に触れたね」と人々の見る目を変えた。

 自身初となるマスターズ1000大会決勝の相手は、好調の杉田祐一(三菱電機)を破るなど勝ち上がってきた世界ランキング11位のグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)。優勝を果たし、一気にトップランカーへと上り詰めたいところだ。