清水戦で好調をアピールした金崎が、代表復帰についても意欲を示した。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

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[J1リーグ23節]鹿島 2-0 清水/8月19日/カシマ
 
 金崎夢生ハリルホジッチ監督の目の前で、1得点・1アシストの活躍を見せた。日本代表復帰の可能性も高まってきた。
 
 川崎戦(13日)の敗戦(1-3)を払拭するために臨んだ清水戦で、17分にレアンドロの先制点をアシスト。小笠原の後方からの縦パスを呼び込むと、DFを引きつけ、真横を走り抜けたレアンドロへシンプルなワンタッチパス。抜群の判断で得点をお膳立てした。
 
 後半終了間際には本領発揮だ。ペナルティーエリア外でボールを受けると、対峙する二見との間合いをうまく計りながらドリブルを開始し、一瞬の隙を突いて加速。右足を振り抜き、左ゴールネットへ今季9点目を突き刺した。
 
 代表復帰を切望。昨年の8月の2ndステージ・湘南戦で、石井監督(当時)に途中交代を命じられこれに激怒。指揮官は握手を求めたが、この手を払いのけ、ベンチでペットボトルを蹴り飛ばして不満をぶちまけた。日本代表ハリルホジッチ監督はこの行動を重く捉え、代表から無期限の“追放”を公言。昨年6月のボスニア・ヘルツェゴビナ戦を最後に招集されなくなった。
 
 しかし現在、日本代表は本田(パチューカ)が右足肉離れのけが、大迫(ケルン)は右足首の負傷で実戦から離れている。31日の大一番、オーストラリア戦に向けてアタッカーが手薄な状態なだけに、代役のひとりとして名前が挙がる金崎を、指揮官は今回の清水戦で視察。1得点・1アシストの活躍を見せた金崎について言及し、「夢生がゴールを決めたのはよかった。杉本(C大阪)も決めた。今後の大迫のけがの状況次第だが、彼らのうち一人が代表に入る可能性がある」と話した。
 
 金崎も代表入りに自信を見せる。「(選出は)監督が決めること。まずはチームで結果を出すこと」と淡々と口にしたが「調子はいい。(招集されれば)点にしっかりと絡めると思う。いつでも、どんなチームでやるにしても、自分のプレースタイルで頑張りたい」と本音を語った。
 
 9日の神戸戦でも2得点を決め、8月のリーグ戦4試合で3得点と上り調子の金崎。FWの人材難に陥っている日本代表に、その勢いを持ち込み、ワールドカップ出場への救世主となり得る存在となっている。

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