37分、杉本が難しい態勢から倒れ込みながらもインサイドボレーで合わせ先制点を奪う。(C)J.LEAGUE PHOTOS

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[J1 23節] 磐田 1-1 C大阪/2017年8月19日/ヤマハ
 
 間違いなく、今もっともJリーグで乗っているストライカーだ。C大阪のFW杉本健勇が再び驚異のフィニッシュワークを見せた。
 
 C大阪は立ち上がりから持ち味であるはずの球際や運動量で磐田に上回れ、劣勢を強いられた。磐田に再三決定機を作られる嫌な展開のなかで迎えた37分、それでもC大阪が最初の決定機を仕留め先制する。
 
 サイドの攻防で主導権を握られていた水沼だったが、相手のミスを突いてようやく縦に突き抜ける。その右足から放たれたクロスに、飛び込んだのが杉本だった。
 
 倒れ込みながらCB大井健太郎と競り合い、難しい態勢からしっかり右足のインサイドボレーで合わせシュートをコントロール。磐田の守護神カミンスキーが一歩も動けず、ボールはサイドネットに突き刺さった。
 
 逆境のなかで掴んだワンチャンスを逃さない渾身のダイビングボレー――。まさにエースの一撃だった。
 
 さらに後半、再び水沼のクロスにヘッドで合わせたがシュートはポストを叩く。終盤にも同じく水沼のクロスにダイビングヘッドで合わせたものの、GK正面を突いてしまう。試合は土壇場で荒木大吾の負傷退場で10人になっていた磐田に追い付かれ、勝点3を逃した。
 
「スーパーマンじゃないんで」
 
 周囲から好調だ、好調だと言われるものの、本人はいたって謙虚であり冷静だ。
 
「もちろん1点でも多く決めたい。でも全部が全部決められるわけではないです。でも……やっぱり2点目が必要でした。そこは申し訳ないです」
 
 7月2日のFC東京戦以降、リーグ戦7試合・8発と破竹の勢いでゴールを量産。前線から牽引し、チームの勢いを衰えさせない。今回も確かな手応えも掴んだが、それでも反省の言葉が続く。
 
 この磐田戦での先制点も、「(水沼)宏太がピンポイントで狙うと思っていた。そこに飛び込んで決められました。3本に1本は決めないといけない」と振り返った。
 
「気持ちもみんな入っていて、球際も負けていなかった。振り返ることも大切だけど、大切なのは次。鹿島戦に向けて切り替えていきたい」
 
 杉本はそのように首位の鹿島との大一番に向けて、今回見つかった課題を修正することに頭を切り替えていた。

 そして、来週にも予定される日本代表メンバー入りについても言及。

「あの(得点にならなかった)ヘディングで左右されるんでしょうかね……。最後は監督が決めることですから」と、代表入りの吉報が届くことを楽しみにしていた。

 今の杉本が一体どれだけ、まずアジアの屈強DF相手に通用するのか――。日本代表に選ばれるだけでなく、日の丸を付けてピッチに立つ雄姿をぜひ見せてもらいたい。
 
取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)