Doctors Me(ドクターズミー)- お尻以外にできる蒙古斑「異所性蒙古斑」の原因と治療法について

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赤ちゃんのお尻付近にできる青いアザのようなものが「蒙古斑」ですが、中にはお尻以外の体の部位にできる「異所性蒙古斑」というものがあります。

服などで隠れず目立ってしまう場合、見た目に関わることなので、お子さんの気持ちや治療内容などを十分に理解しておくことが大切です。

今回は、異所性蒙古斑の原因・治療法はもちろん、消える時期や注意点などについて、気になる点を医師に詳しくお話を伺いました。

異所性蒙古斑とは



蒙古斑はお尻や腰の下のほうにありますが、同じようなものが顔面や手足、お腹に出ることがあり、これを異所性蒙古斑と呼びます。

蒙古斑の正体



蒙古斑は赤ちゃんのお尻にある青いアザです。真皮(皮膚の深いところ)にメラノサイトという色素を作る細胞がある状態です。

皮膚の浅いところにメラノサイトがあると黒く見え、深いところだと青っぽく見えます。

皮膚の深い位置にメラノサイトがある病気



・青色母斑

・太田母斑

・伊藤母斑

・太田母斑様色素斑

など

人種による蒙古斑の割合



黄色人種ではほぼ100%にあり、黒人でも80〜90%にありますが、白人では5%ほどにすぎません。

「アメリカで暮らしていた日本人の赤ちゃんに蒙古斑があったが、アメリカ人の医師は蒙古斑を見たことがなく、これはお尻を叩いて虐待した皮下出血のあとだと勘違いして通報された」という逸話もあります。

蒙古斑・異所性蒙古斑の消える時期

蒙古斑





蒙古斑は生まれた時からありますが、1〜2歳までは青さが増えていき、その後4〜10歳ごろまでにあとを残さず消えると言われています。

異所性蒙古斑





お尻や腰にある蒙古斑に比べ、それ以外の部位にある異所性蒙古斑は自然に消えにくかったり、消えるのが遅くなる傾向があるとされています。

とはいえ、大半は学童期までに消え、残りも大人になるまでには消えることが多いとされています。

異所性蒙古斑の原因 



特に原因はありません。たまたま皮膚のその位置に細胞があったというだけであり、妊娠中に薬を飲んだ・放射線を浴びた・生活習慣が乱れていたなどで起こるものではありません。

妊娠中に受ける超音波検査でも、皮膚の病気を診断することはできないため、生まれてみてはじめて分かる病気と言えます。

異所性蒙古斑の治療 



治療を行う判断基準 



特に何カ月でどのような治療をするという決まりはなく、それぞれの医師の主張や考え、親の希望や意見によって、どのように扱うかは異なります。

一般的には、衣服に隠れない部分に異所性蒙古斑があり、親が見た目を気にしている場合に、治療を考慮することになります。

月齢が幼く皮膚が薄い間から治療を始めたほうが消えやすいという考え方もあり、生後すぐからレーザー治療をしている病院もあります。

本人の記憶に残らない幼いうちに治療してしまった方が良いという考え方もあれば、小さい子を押さえつけて治療するのはかわいそうだから、じっとしていられる年齢まで待つという考え方もあります。

程度にもよりますが、親は気にしていても子どもはさして気にしないという場合もあります。逆に、親は気にしなくても子どもが気にして治療を希望する場合もあります。

治療方法 



皮膚科か形成外科で、レーザー治療で行います。Qスイッチレーザーと呼ばれる種類のレーザーを使用することが多いです。

費用



基本的に健康保険が適応になりますが、全身麻酔や入院を必要とする場合もあり、様々ですので、診察を受けた上で確認されることをお勧めします。

通院期間 



病変の面積によります。3カ月に一回程度の治療を繰り返す場合が多いです。

異所性蒙古斑の治療における注意点 



青色母斑、太田母斑といった、異所性蒙古斑と似た見た目の病気と見分けることが必要です。

青色母斑



手術で取り除き、ごくまれですが悪性化したり、悪性腫瘍と見分けが難しい場合があると言われています。

太田母斑



顔や眼球が青色になるもので、レーザー治療を行います。皮膚科や形成外科で診断を受ける必要があります。

最後に医師から一言

 

幼い子どもの見た目の問題について、治療するかどうかは親にゆだねられており、泣く子どもを押さえつけて治療すべきかどうかを迷われる場合も多いと思います。

子どものレーザー治療を行っている病院は限られますので、実際に受診してみて方針を相談されるのが良いと思います。

(監修:Doctors Me 医師)