優勝を遂げた埼玉栄【写真:編集部】

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インターハイ競泳決勝、2年前に2位惜敗の埼玉栄が優勝…宮本「4人で掴み取った優勝」

 全国高校総体(インターハイ)水泳第3日は19日、競泳の男子400メートルメドレーリレーで埼玉栄(埼玉)が3分44秒01で涙の優勝を飾った。

「2年前の屈辱」を晴らした。アンカーの河原啓(3年)がトップでゴールに飛び込むと、埼玉栄の4人は歓喜に酔いしれた。河原は「最後はすごくつらかったけど、前でつないでくれた3人の思いもあって、絶対に負けるわけにはいかないと思っていた。最高です!」と場内インタビューで感情を爆発させた。

 3学年の総力を結集させた。第1泳の1年生・高地駿介がトップでつなぐと、宮本一平(3年)、山本雄太(2年)とリードを守り、アンカーの河原へ。2位日大豊山(東京)、3位市川(兵庫)の追い上げを退け、0秒65差で制した。

 第2泳の宮本には特別な思いがあった。1年生だった2年前、この種目で豊川(愛知)に破れ、2位に惜敗した。

「このメンバーなら絶対優勝できると」…1、2、3年生の総力で涙の日本一に結実

「悔しい思いをしたので、2年前の屈辱を晴らしたいと思った。このメンバーなら絶対優勝できると思っていたし、優勝することができて良かった」

 200メートル平泳ぎで3連覇を達成した宮本は「埼玉栄の4人で掴み取った優勝です」と個人とは違う4人で味わう日本一に喜びもひとしお。涙ながらに心境を明かした。

 第1泳の1年生・高地は「最後になる3年生のためにも自分がいい位置で渡すことが恩返しになると思った」と殊勝に話し、第3泳の2年生・山本も「(宮本が)1番で渡してくれたので、なんとしても1番を守り抜こうと思った」と続けた。

 1、2、3年生がそれぞれ持てる力を最大限に発揮。「2年前の屈辱」を総力で晴らし、埼玉栄が涙の日本一にたどり着いた。