香港民主化運動「雨傘革命」で筆頭に立っていた若者3人が、17日、最高裁判所に護送される様子。報道陣、警官、支持者らでごった返す(STR/AFP/Getty Images)

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 香港高等法院(高裁)の上訴法廷は現地時間17日午後16時、2014年秋大規模な民主化運動「雨傘運動」を主導した元学生リーダーの黄之鋒氏ら3氏に対して、違法集会や扇動などの罪で6カ月から8カ月の実刑判決を下した。

 判決では大学生連合会元幹部の羅冠聡氏(26)に禁固8カ月、周永康氏が7カ月、政治政党「香港衆志」事務局長の黄之鋒氏が6カ月と言い渡した。3人はその日に収監された。

脅しで香港を操作しようとする
中国本土の恐ろしさ

 梁振英・前行政長官の下で香港司法当局は昨年8月に行われた一審判決で、羅氏と黄氏らに対して80〜120時間の社会奉仕活動を命じ、周氏には禁錮3週間の実刑判決と執行猶予1年が下った。しかし、その後当局が「量刑が軽い」として上訴した。

 香港『立法会条例』によると、3カ月以上の禁錮刑となった黄氏らは、将来5年間、2020年の立法会選挙を含む各選挙に立候補できない。

 元学生リーダーの黄之鋒氏、羅冠聡氏と周永康氏が判決前に、高裁の前に集まった国内外メディアに対して、判決内容に悲観的だが、民主化を求めるデモに参与したことに「後悔はない」と話した。

 黄氏は収監前の願いとして、「香港の若者が民主化運動を堅持することを望む。諦めないでほしい」と述べた。

 羅氏は、雨傘運動は非暴力的で平和的に行われたと強調し、香港の親中派と中国政府系メディアが同デモを暴力的だと煽ったと批判した。

 また、周氏は「将来様々な困難があっても、引き続き自由、民主、人権、法治を求めていく」と強く表明した。

 判決内容を受けた後、3氏は微笑みを浮かびながら、落ち着いた様子で法廷の拘留室に入った。法廷で傍聴した3氏の家族や友人と一部の支持者が涙を流した。支持者から「政治的な迫害だ、恥を知れ」との叫び声が法廷内で響いた。

 また、高裁のロビーでは香港民主派議員や市民など100人以上が3氏を支援するために集まった。大学生連合会と香港衆志の幹部らは判決後、それぞれ非難声明を出した。

 民主党をはじめとする民主派政党も非難声明を発表し、林鄭月娥政権が「社会の分断を癒していく」と約束しながら、司法制度を利用して黄之鋒氏らへの政治的迫害を行っていると批判した。

 国際社会が香港当局が黄之鋒氏らに実刑判決を下したことに大きな関心を寄せた。 

 国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは、3氏への実刑判決は「言論の自由および集会の自由に打撃を与える悪意的な行動だ」と非難した。

 また米国の中国問題に関する連邦議会・行政府委員会(Congressional-Executive Commission on China、CECC)も香港の政治現状に懸念を示し、今後米政府が中国当局に対して、民主化活動家への迫害を止めさせるよう更なる圧力をかけていく必要があると表明した。

(記者・林怡=香港、翻訳編集・張哲)