五感って?

「五感」とは、人間や動物が外界を感知する際に用いる「視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚」と呼ばれる感覚機能を分類し、総称した呼び名です。

その五感は動物や暮らしによって精度に差異があるといわれますが、今回は五感を通して犬が感じている世界を見てみましょう。

犬と人間の五感の違い

私たちが生活するうえで、様々なことを「感じる」機能となる五感ですが、情報を得る際に使われる五感の割合は動物によっても異なります。

人間の五感

人間の場合は『視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚』の順番に感覚が優れているといわれています。また、その場の状況や感情、人によっても変化しますが、約8割を「視覚」が占めるといわれています。つまり人間はほとんどを「視覚」に頼って生活しています。

犬の五感

犬の場合も、その場の状況や感情によっても変化しますが、一般的には『嗅覚・聴覚・視覚・味覚・触覚』の順番に優れています。また、約8割を視覚に頼っている人間とは異なり、犬は「嗅覚4割、聴覚3割、視覚1割」といった具合に「嗅覚・聴覚・視覚」の3つを用いて情報を認識しているのです。

犬の五感の精度

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情報を認識する際に感覚の4割を占め、最も優れているといわれるのが「嗅覚」です。その嗅覚は人間の「1,000倍〜1億倍」もあります。犬は臭いを嗅ぐことで情報を収集、判断しているのです。その優れた嗅覚を生かして、警察犬や麻薬探知犬、災害救助犬でも活躍していますよね。

人間と生活するうえで注意したいのが、その優れた嗅覚が嫌う臭いです。酢や唐辛子などの刺激臭、アルコールやタバコ、香水や整髪料、芳香剤などの人工的なにおい。これらは犬が嫌うにおいだといわれていますので、普段使用しているものがある場合はご注意ください。

聴覚

嗅覚に次いで感覚の3割を占めている「聴覚」。人間とは感じることができる周波数が異なります。人間は「16〜20,000ヘルツ」、犬は「65〜50,000ヘルツ」と高音域を感じ取ることができます。また、音の方向も人間は「16方向」、犬は「32方向」まで聞き分けることが可能です。

サイレンの音や子供の甲高い声に反応しやすいのは、人間よりも鋭く音を感じ取っているためです。突然の大きな音や、高い音は不快に感じる可能性があるため、生活するうえでは注意してあげましょう。

視覚

犬は視神経の繊維数が人間より少ないため、ピントを合わすのが得意ではありません。そのため人間の視力を「1.0」とした場合の犬の視力は「0.2〜0.3」くらいの「近視」だといわれています。「色」についても「黒・白・グレー」などの色の「濃淡」を見ており、識別能力は高いとはいえません。

人間と比べるとピンボケでモノクロの世界を見ているといえますが、動くものを判別する「動体視力」と「視野」は人間よりはるかに優れています。また、視覚狩猟犬と呼ばれるサイトハウンド種の場合、特に遠くの獲物を見つける視覚も優れており、犬種によっても視覚は異なることが分かります。
 

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味覚は舌の上にある「味蕾」という細胞で見分けていますが、その味蕾の数は人間「約10,000個」に対して、犬は「約2,000個」と1/5程だといわれています。

また、犬は「甘味、塩味、酸味、苦味」は感じることが出来ますが、「旨味」は感じられません。その中でも一番感じることができ、犬が好きなのが「甘味」です。果物や果糖されているものが好きな犬は多いですよね。逆に自然界では毒や腐敗している可能性がある「酸味、苦味」については、嫌う傾向にあります。

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犬は「足先・鼻・口周り・肉球・尻尾」の触覚が優れています。これらは敏感な部分でもあるため、触られるのを嫌がる犬が多いので、むやみに触れないように注意しましょう。

また、犬の「髭」は根元が神経とつながっているため、髭で空気の流れや空間を感じとることができます。猫ほどには髭の感覚は優れてはいませんが、一つの大事な感覚器官であり、引っ張ると痛みを感じますので、決して無理に引っ張ったりしないようにしてください。

逆に犬が触れられて喜ぶのは「背中・耳のつけ根・胸」などの部分です。優しくなでてあげることで、人間と同じようにリラックス効果があります。

まとめ

動物によってその感覚の鋭さは違い、どの感覚も生きるうえで大事な感覚です。人間とは異なる犬の「嫌な感覚」と「好きな感覚」を覚えて、好きな感覚をたくさん感じさせてあげることで、充実した犬生を送らせてあげましょう。