スペイン・バルセロナのランブラス通りで、車突入事件を受けて置かれた花束やろうそくのそばに立ち、犠牲者を追悼する人々(2017年8月18日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

写真拡大

【AFP=時事】「バルセロナ(Barcelona)で行方不明」。トニー・キャドマン(Tony Cadman)さんは、スペインの湾岸都市バルセロナで17日、群衆に車が突っ込んだ事件に巻き込まれて行方が分からなくなった7歳の孫の写真をフェイスブック(Facebook)に投稿し、シェアするよう人々に呼びかけた。

「ジュリアンは7歳で、(義理娘の)ジョムと出かけている時に最近のテロ事件に遭遇して行方が分からなくなった。バルセロナに家族や友人がいるなら、この投稿をシェアしてほしい」

 これまで10万5000回以上シェアされた彼のメッセージは、スペイン北東部カタルーニャ(Catalonia)自治州で発生し同国民に衝撃を与えた連続襲撃事件後、愛する人々の行方を必死に捜したり、その死を嘆いたりする人々のほんの一例だ。

 今回発生した2件の事件では、まずバルセロナ最大の繁華街ランブラス(Las Ramblas)通りを歩いていた人々に車が突っ込んだ。その後、同市近郊にある海沿いの町カンブリルス(Cambrils)でも同様の事件が発生し、合わせて14人が死亡、100人以上が負傷した。

 中でも特に悲劇的だったのは、妻と幼い子供2人の目前で命を落としたイタリア人男性のブルーノ・グロッタ(Bruno Gulotta)さん(35)だ。妻と子供たちは突っ込んできた車を間一髪でかわして難を逃れた。

 イタリアメディアによると、グロッタさんは事件発生時に5歳の息子と手をつないでいた。妻は1歳の娘を乗せたベビーカーを押していたが、とっさに息子を引き寄せてその身を守ったという。

 一家はイタリア北部ミラノ(Milan)近郊のレニャーノ(Legnano)在住で、休暇を利用しバルセロナを訪れていた。

 また匿名で取材に応じたバルセロナ市当局関係者によると、あるベルギー人一家も、家族が引き裂かれる悲劇に見舞われた。「母親が命を落とす瞬間を、父親と子供2人が目撃した」のだという。

 事件が起きたのは観光客に人気が高い同国北東部の沿岸地域。カタルーニャの市当局によると死傷者の出身国は30か国以上に上った。死者にはイタリア人が2人と、米国人、ベルギー人、ポルトガル人がそれぞれ1人含まれている。アジア出身者では、台湾と香港(Hong Kong)から訪れていた人が負傷した。
【翻訳編集】AFPBB News