写真はイメージ

写真拡大

大阪市で開かれた日本美容皮膚科学会では、他分野の専門家からの最新情報も報告された。2017年 7月30日のシンポジウムでは食品やホルモンも美容に大きく関係することが明らかになった。

ビタミンDに予想外の効果

大阪大大学院医学研究科の森下竜一教授 (臨床遺伝子治療学) は機能性表示食品を紹介した。企業の責任で届け、有効性を表示できる制度が2015年 4月にできてから約100 成分約1000食品が市販された。肌の水分保持に役立つヒアルロン酸など美容関係でも登場している。医療機関でこうした食品を売ることもできる。

東京慈恵医大分子疫学研究部の浦島充佳教授 (疫学) はビタミンDに予想外の効果が見つかっていることを報告した。比較試験でビタミンDサプリメント投与群のインフルエンザAの発症率は10.8%に対し、プラセボ(有効成分の入っていない偽薬)投与群は18.6%だった。さらにはぜんそく、急性気道感染症などの予防効果も見られた。浦島教授はそのほか多くの病気にもビタミンDが有効と考えている。

京都大大学院農学研究科の佐藤健司教授 (応用生物科学) は生体たんぱく質コラーゲンを小さくしたコラーゲンペプチドの効果に言及した。サプリもあり、 3分の1 はそのまま吸収される。50代超の女性では皮膚の弾力が増加、45歳から50歳女性でシワが減ったとのデータが出ており、床ずれ改善効果もある。

閉経後のホルモン療法は見た目にも影響

国際医療福祉大臨床医学研究センターの太田博明教授 (産婦人科) によると、閉経後女性に対するホルモン補充療法の意義は大きい。治療の主目的ではないとしても、女性らしさ、美しく若い見た目を保ち、皮膚のコラーゲン量を増やし、きめ細かさ、弾性を改善する副次的効果が期待できる。

(医療ジャーナリスト・田辺功)

第35回美容皮膚科学会総会・学術大会
シンポジウム9「アンチエイジングと美容」
※敬称略
座長:
森田 明理 (名古屋市立大学)
山田 秀和 (近畿大学医学部奈良病院)
演者:
森下 竜一 (大阪大学大学院医学研究科 臨床遺伝子治療学)
浦島 充佳 (東京慈恵会医科大学 分子疫学研究部)
佐藤 健司 (京都大学 農学研究科 応用生物科学専攻)
太田 博明(国際医療福祉大学 臨床医学研究センター/山王メディカルセンター・女性医療センター)

医師・専門家が監修「Aging Style」