エントリーモデルは車両価格300万円を切る印象的な価格設定、300万円台でも中級から上級グレードが手に入るという比較的値頃感のあるプライスタグを付けるトヨタ・ハリアー。

SUVナンバー1の座は、価格、車格面でもハリアーよりも下のクラスであるホンダ・ヴェゼルやトヨタC-HRなどに譲るでしょうが、2017年6月のマイナーチェンジ前でも月販で3000台〜5000台前後をクリアしていることからも陰のヒットSUVといえるでしょう。

人気の理由は、価格を考えると十分に納得できる内・外装の高い質感、スポーティなデザインなどにあるはずで、2017年6月のマイナーチェンジでは、2.0L直噴ターボ仕様の追加に加え、やや手薄だった安全装備を「Toyota Safety Sense P」を全車に標準装備するなどアップデート。

「Toyota Safety Sense P」のほか、シフトレバー操作と連動して自動的に作動と解除される電動パーキングブレーキを設定。さらに、「HOLD」スイッチを押してシステムONの状態にしておくことで、渋滞や信号待ちなどでブレーキを踏んで停車した時にブレーキを保持できるブレーキホールドを用意するなど、ドライバーサポート機能を強化。

得意とする内装の質感も上級パッケージの「Metal and Leather Package」を新設定することで、上級指向のユーザーニーズに応えています。

2.0L直噴ターボ仕様の追加に加えて、こうした安全装備、上級パッケージの追加などで、このクラスのSUVで競合となる輸入車にも十分に対抗できる商品力を整えています。

レクサスNXともさらに競合することになりそうですが、ハリアー人気がさらに加速するのは間違いないでしょう。実際に2017年6月は前年同月比191.9%の6,175台、7月は167.6%の5,598台となっています。6月の販売台数はマイナーチェンジ前モデルの大幅値引きを含めた駆け込み需要もあるかもしれませんが、マイナーチェンジ後の7月も勢いは持続しています。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

トヨタ・ハリアーの人気は、2017年6月のマイナーチェンジでさらに上昇する!?(http://clicccar.com/2017/08/18/502006/)