英国の市場調査会社、カナリスがまとめた、スマートウオッチやフィットネスバンド(活動量計)などのウエアラブルバンド(腕に装着するウエアラブル機器)市場に関する最新リポートによると、今年(2017年)4〜6月期における、これら機器の世界出荷台数は、1年前に比べ8%増加した。

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シャオミが首位、アップルが3位に後退

 この4〜6月期にメーカー別出荷台数で首位となったのは、中国シャオミ(小米科技)で、その台数は350万台。 2位は米フィットビットで台数は330万台。これに米アップルが270万台で続いた。アップルは今年1〜3月期の出荷台数で、シャオミと並び首位になったと報告されていた。

 シャオミは、安価なフィットネスバンドを販売しているメーカー。例えば、同社の製品は米国で15ドルで販売されている。カナリスによると、4〜6月期はこうした安価な製品の販売が伸びた。とりわけシャオミは、アジア太平洋地域と、欧州・中東・アフリカ地域で販路を拡大し、台数を伸ばすことに成功したという。

かつての王者、フィットビットが不振

 一方、フィットビットもシャオミほどではないが、安価なフィットネスバンドを販売しているメーカー。だが、この4〜6月期の同社の出荷台数は、1年前から34%減少した。

 フィットビットはかつて、この市場で業界トップのメーカーだったが、ここ最近は不振が続いている。別の市場調査会社である米IDCは6月に、今年1〜3月期のフィットビットの出荷台数は、1年前からほぼ4割減少したと報告していた。

(参考)「アップル、ウエアラブル市場でシャオミと同率首位に」

セルラー対応Apple Watchが登場か

 IDCによると、その要因の1つは、消費者動向の変化。フィットネスバンドは、一昨年まで急成長していたが、ここ最近は消費者の好みがスマートウオッチへと移行している。昨年のウエアラブル機器市場では、スマートウオッチの台数が、わずかながらだが、フィットネスバンドのそれを上回った。

 カナリスは、今回のリポートで、同様の見方を示している。先ごろは、アップルが、携帯電話のデータ通信サービスと直接通信できる新たなApple Watchを年内にも市場投入すると伝えられた。

 Apple Watchの現行モデルは、iPhoneと接続して利用することが前提の機器。しかし次期Apple Watchは、iPhoneがなくても、外出先で直接インターネットに接続し、さまざまな機能を利用できるようになると言われている。

 カナリスは、こうしたセルラー対応のスマートウオッチに後押しされ、2017年後半のスマートウオッチ市場は、出荷台数が伸びると予測している。

 カナリスによると、すでにセルラー対応のスマートウオッチは、中国メーカーが同国市場に投入しており、例えば、親が子どもの行動をチェックするといった使い方が可能になっている。

 スマートウオッチ市場は、熱狂的に注目浴びた一時期のブームが過ぎ去り、今は物静かという様相。こうした状況の中、メーカー各社は新たな利用法を提案し、消費者需要を喚起する必要があると、同社は指摘している。

筆者:小久保 重信