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見た目を若々しく保つことは価値あること。心の持ち方でも加齢を防げます――。2017年 7月30日、大阪市で開かれた日本美容皮膚科学会のシンポジウムで、山田秀和・近畿大奈良病院教授 (皮膚科) が「見た目のアンチエイジングとは」と題して自身の考えを披露した。山田教授は同大アンチエイジングセンター副センター長で、学会会頭でもあり、これが事実上の会頭講演だった。

「見た目」も人間の資産になる

山田教授は英国の社会学者C・ハキム博士の「見た目は第4の資産」説を紹介した。財産など経済資産、学歴や資格などの個人資産、人脈などの社会資産、に次ぎ、美しさや魅力の「見た目」を第4資産とする。

欧米人は8月までは焼いた肌、9月からは元の白い肌と、魅力ある外見のため常に努力している。見た目は皮膚、容貌、体形で作られる。シワ、シミ、たるみ、皮膚感、美白、髪、骨、皮下脂肪などだ。基本である健康長寿には運動、食事、それに環境、精神が重要だ。大気、水、日光、化学物質などの環境も老化を遅らせる。さらには精神や心。明るく生活し、「ご機嫌でアンチエイジングをめざそう」と訴えた。

美白剤の原理と適切な使い方

続いて具体策。船坂陽子・日本医大教授(皮膚科)は美白剤の原理と適切な使い方を解説した。ハイドロキノンや白斑を引き起こして問題となったロドデノールなど成分は皮膚の色素細胞が作るメラニン色素の生成過程や、色素細胞の増殖を阻害する働きがあり、美白剤に用いられることもあるが、時に細胞を害したり、刺激によって色素沈着を起こしたりすることがあり、注意が必要だ。

山本有紀・和歌山県立医大病院教授(皮膚科)のテーマは酸性の薬剤を塗って皮膚の角層を除去し、シミやアザなどを改善させるケミカルピーリングだ。技術を要し、保険外治療で、日本皮膚科学会は安全な治療のためガイドラインを出している。低濃度のグリコール酸を用い、老人性色素斑17人の臨床試験で症状は改善した。

山本晴代・近畿大医学部医師(皮膚科)は、同病院が2005年から開設しているスキンケア専門の女性外来を紹介した。若い人たちの尋常性ざ瘡 (ニキビ) のケア、メイキャップにとくに力を入れている。問診、診断、毛穴状態のチェックなどをし、クレンジングと洗顔、化粧の指導などもする。

(医療ジャーナリスト・田辺功)

第35回美容皮膚科学会総会・学術大会
シンポジウム5 「最新のアンチエイジング治療」
※敬称略
座長:
山田 秀和 (近畿大学医学部奈良病院)
船坂 陽子 (日本医科大学)
演者:
山田 秀和 (近畿大学医学部奈良病院 皮膚科)
船坂 陽子 (日本医科大学 皮膚科)
山本 有紀 (和歌山県立医科大学)
山本 晴代 (近畿大学医学部 皮膚科)

医師・専門家が監修「Aging Style」