がんばれ森川君2号

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PlayStation発売初期からAIを取り入れたゲーム作品に携わり、『くまうた』『がんばれ森川君2号』などを手がけてきた森川幸人さんが、日本初のゲーム専用AI会社・モリカトロンを設立した。

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20年以上に渡ってゲームのAIを研究し続けてきた森川幸人さんのノウハウや実績を活かして、さまざまなゲーム向けAIのコンサルティングから設計、開発、運用までを請負うゲームAI研究開発事業を行っていく。

ゲームAIを手がける森川幸人とは?


がんばれ森川君2号/画像はAmazonより



森川幸人さんといえば、1997年に発売され、自身の名も冠された人工知能生物の飼育ゲーム『がんばれ森川君2号』(1997年)が代表作。

PiTを選び、育てていく/プレイステーション ソフトウェアカタログより



PiTと呼ばれるロボットを育成し、「AI-CHIP」を集めるのが目的のゲームだが、PiT自身を直接操作することはできず、向かわせたい場所に注意を引いて誘導したり、「PiTが興味を抱いた対象にした行動が正解か否か」を学習させながらゴールを目指していく。

最終的には、PiT自身の判断能力のみでクリアしなければならないステージも登場するので、AIの教育をありありと体験することができる

くまうた/画像はAmazonより



ほかに、「文化庁メディア芸術祭」で審査委員会推薦作品に入選した『くまうた』(2003年)も有名だ。

選択肢のなかからキーワードを選び、最終的にはくまが自分で演歌をつくって歌うという作品。くまがつくった歌詞の添削などでコミュニケーションをとり、音声合成システムを使用して実際にその曲を歌う。

奇抜な設定だっため当初の人気は低迷していたが、ニコニコ動画でVOCALOIDが流行すると、コンセプトが同様であり、作曲能力も必要ないためか再評価を受けた。

ゲームAI専門、モリカトロン誕生



そんな森川幸人さんが、最初のAIのモデルと言われている「パーセプトロン」へのリスペクトと、オリジナルのAIをつくりたいという思いから、モリカトロン(「モリカワ」+「パーセプトロン」)と名付られた同社。

今回の発表にあたり、森川幸人さんからコメントも寄せられている。
ゲームの世界に生きるキャラクターたちが、人間のように考える頭と、感じる心を持っていて、まるで私たちの友達やペット、家族や伴侶のように側にいて、一緒に遊んでくれたら、どんなに楽しいことでしょう。

あらかじめ決められた言葉や行動ではなく、私たちが楽しい時にそれを感じて一緒に笑い、悲しい時にはそれを知って励ましの言葉をかけてくれたり、キャラクターと心を交わせたら、どんなに嬉しいことでしょう。

そんな思いを実現してくれるのがゲームAIです。

ゲームAIは、キャラクターに「こころ」を与えるだけなく、ゲーム世界自身も創り出す能力があります。まるでゲーム開発者のように、ゲームを企画し、プログラムし、デザインする力さえ持っています。

目指すのは、ゲームをもっと豊かに、もっと楽しくしてくれる、そんなワクワクするAIです。

我々は、まだ見ぬ世界をわたしたちに見せてくれるだろうゲームAIのパワーに魅せられて、是非、このワクワクする体験をみなさんと共有したいと考え、日本初のゲームに特化したAIの設計と開発をする会社を発足させました。

我が社の「モリカトロン」がこれから100年先も、皆さんと共にあることを願って。 森川幸人さん就任コメント