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2020年東京五輪の選手村用地として、臨海部の中央区晴海の都有地を不当な廉価で売却したとして、都民ら33人が小池百合子都知事を相手に8月17日、東京地裁に提訴した。舛添要一前都知事と買い取った業者11社に対して、適正価格との差額分を請求することなどを求めている。原告らによると、差額は1000億円はくだらないという。

訴状などによると、問題になっているのは、東京駅から3〜4kmのところにある晴海5丁目の都有地約13.4万平方メートル。東京都は2016年、公募で唯一手をあげた大手デベロッパー11社のグループに129億6000万円で実質売却する契約を結んだ。

1平方メートルあたりの金額は9万6784円。原告によると、隣接エリアの地価は60万〜108万円、2012年には1キロほど離れた都有地が103万円で売られており、適正価格の10分の1程度だと主張している。

原告らは都に対し、価格の根拠を示すよう情報開示も求めたが、肝心な部分が墨塗りされていたという。

●議会に通さなくて良い「裏道」を利用?

公有地の売却には本来、「地方自治法」で議会の議決か条例が必要とされる(同法237条2項)。しかし、都は売却に当たって、これらの適用が除外される「都市再開発法」の規定を利用。「個人施行」という区分を使い、議会や条例で定められた審議会を通さずに契約を結んでいる。

弁護団長の淵脇みどり弁護士は、「公正な価格評価を逃れるため、脱法的な行為が巧妙に行われている。官製談合の疑いがあり、小池都知事は公約通り、情報を開示し、適正価格での取り引きをやり直してほしい」と話している。

選手村の施設は、大手デベロッパー11社が費用を出して建てる。五輪期間中は、大会組織委員会からの賃料収入が発生。終了後は、施設の改修や建設によりマンション化して、販売する予定。都はこのエリアの道路など基盤整備に510億円を負担する計画だという。

(弁護士ドットコムニュース)